人事・労務の知恵袋

ワンポイントQ&A 遅刻を繰り返す社員に減給したい

【今回のワンポイント】
1.いきなり給与減額の懲戒処分は処分無効となる可能性がある
2.注意指導を行いながら改善の見込みがみられなければ懲戒処分を行う


130111-1
遅刻を繰り返す社員がおり再三注意しているにも関わらず一向に態度が改善されない場合、給与の減額など罰則を与えることは可能でしょうか?

遅刻行為は職務怠慢にあたります。

遅刻行為そのものは、労働契約に基づく労務提供義務の不履行となりますが、これを繰り返されることにより企業の規律に違反するものとされ職場秩序を害する場合に限り、懲戒処分が可能となります。

処分の方法として、いきなり減額処分とするのではなく、注意指導を行いながら一定期間を設けて改善を求めます。

一定期間を経てもなお改善の見込みがないようであれば、懲戒処分としての減給制裁を行います。

懲戒処分は、就業規則に規定される懲戒事由に基づく処分とし、処分内容も就業規則に規定しておくことで有効となります。

減給制裁については、労働基準法により制限がされてており、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、また減給額の総額が1賃金支払期(給与計算期間)の賃金総額の10%を超えてはいけません。

公共交通機関の遅延証明書を提出すれば、事由のある遅刻としてやむを得ないものと認めるルールを設けている企業が多いと思いますが、5~10分の遅れで遅刻してしまうような出勤時間では、始業時刻からスムーズに仕事を始められるとは思えません。

始業時刻は出社時刻ではなく【業務を開始する時刻】であるという事を十分に認識した上で、出勤するようにしてほしいものです。


モンスター社員・問題社員への対処方法
労働時間の管理・残業代を減らしたい
就業規則や賃金制度を見直したい

社会保険料の見直しを考えてみたい
社員とのトラブル、
入社退職時の手続きについて
★お問い合せ・ご相談はこちら
https://www.nari-sr.net/contact/
24時間受付
info@sming.jp(24時間受付)
電話 03-6300-0485(平日10:00~18:00)



fb_mark【人事・労務の玉手箱fbページ】で最新情報をチェック!
https://www.facebook.com/jinjiroumutamatebako

 

投稿日:2013/01/11
IT業界の人事・労務、就業規則 社会保険労務士法人スマイング
〒151-0072 東京都渋谷区幡ケ谷2-14-9 ヤナギヤビル4F
新宿駅から京王新線で3分「幡ヶ谷駅」下車 北口より徒歩1分
※当サイトの文章、イラスト、写真、図や表などの無断転載を禁止します。

人事・労務の知恵袋一覧

PAGETOP