130712-1【今回のワンポイント】
1.会社のメールを使い、勤務時間内に行っている行為には問題あるが、直ちに懲戒処分とするのは難しい
2.メールのモニタリングを行う際は、実施前の周知やモニタリングに関するルールなども定めておく必要あり



社内メールで、上司の悪口を同じ社内の友達に送り愚痴を言い合っていましたが、会社が急にメールのモニタリングを行うようになったため、この愚痴メールが見つかってしまい、メールを送った社員が処分されました。

こういった場合の解雇や部署異動は問題ないのでしょうか。


労働者個人が有する表現の自由の観点から、上司の悪口をメールでやり取りした事実のみで懲戒処分とすることは難しいでしょう。

ただし社内メールであれば、当然勤務時間中の行為であり、その行為が頻繁に、また長時間にわたり行われている場合は、勤務態度に問題があるとし注意訓告を行うべきと考えます。
 
それでも改善されない場合、譴責、減給といった懲戒処分も考えられます。

懲戒処分については、就業規則に、懲戒処分の種類と程度を予め定めておく必要があります。

「会社が急にメールのモニタリングを始めた」とありますが、社内メールをモニタリンする際には、個人のプライバシーとの観点から、実施にあたっての周知やモニタリングに関するルールなども定めておく必要があるでしょう

また人事異動については、以下の要件に該当しなければ使用者側の権利の濫用と判断されます。

1)業務上の必要があること
2)不当な動機・目的がないこと
3)労働者に著しい不利益が生じるものでないこと


労働契約の基本は労使の信頼関係であり、単に労務を提供し、賃金を支払うだけのものではありません。

 
社員の態度に一向に改善が見られない場合、労働者の非違行為に対する処分という意味では、軽易な懲戒処分ではなく普通解雇とする事も考えられます。

上司の悪口を言いあう行為そのものは認められるものではありませんが、社員の言い分をよく聞き、会社に改善の余地があれば取り組むことも大切です。

 

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