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人事・労務の知恵袋

【年金・保険】 AIJ取引先は94、計2043億円

日本経済新聞
企業年金資産の大半が消失していた問題で、AIJ投資顧問の2011年12月時点の取引先の全容が判明した。同社と投資一任契約を結んだ企業年金や事業法人、学校法人は94、同社に委託した資産も2043億円と厚生労働省が28日発表した昨年3月末時点より増え、影響が拡大している実態がわかった。厚生年金基金が81と約9割を占めており、その大半が中小企業が集まって作る「総合型」。大企業の企業年金も11あった。

取引先の全容はAIJ側が政府関係者に提出した資料で判明した。厚労省は28日、昨年3月末時点でAIJに投資残高がある基金の概要を発表した。企業年金は84、年金資産は1852億円だった。84の企業年金のうち総合型が73を占めている。今回判明したAIJ側の資料によれば、厚年基金は81あった。大半が同一の業種や地域の中小企業が集まる「総合型」の厚年基金が占める。

大手企業ではすでに判明しているアドバンテスト、安川電機に加えてSCSK、富士電機、日本ユニシス、大日本印刷、コスモ石油が新たに判明した。SCSKは大手企業の中ではAIJへの投資比率が最も高く、約69億円と資産の約26%を占めた。高度な年金運用で知られている富士電機は約98億円、資産に占める比率は9.5%だった。年金資産の約5%、18億円弱を投じていたライオンは、2月に入って解約した。

中小の厚生年金基金のなかでAIJへの投資比率が高いのは、北関東自動車整備の48%(投資残高は約23億円)を筆頭に、栃木県石油業の約38%(約42億円)、甲信越印刷工業の約37%(約40億円)、岐阜県石油業の約32%(約36億円)などがある。10%台の基金も多い。

中小基金を中心にAIJへの高利回り投資に走ったのは、運用難に直面していることが大きい。08年秋のリーマン・ショック時の株価急落による損失などの挽回を狙ってAIJに年金資産の運用を委ねた基金が少なくない。AIJは08年の金融危機時も安定的に収益をあげていたと年金基金に説明し、営業攻勢をかけていた。08年から09年にかけてAIJの年金受託額は急増した。

中小の総合型厚年基金はAIJに委託した年金資産の消失によって年金の積み立て不足が拡大するとみられ、どのように穴埋めするかが焦点になる。大半の厚年基金はAIJに対して委託した年金資産の解約を検討している。ただ、同社は金融庁による業務停止命令で解約手続きができない。最終的に消失額が確定した後も年金基金の投資元本は大幅な毀損が避けられない情勢だ。
(以上、記事より)

AIJ投資顧問の影響がみえてきました。

総合型厚生年金基金以外に企業型厚生年金基金も運用を行っていたようです。

大手企業では年金資産運用に詳しい方が運用を行うケースが多いのですが、高利回りでの運用実績が魅力と感じたのかもしれません。

痛手が大きいのは、確定給付型の企業年金運用と厚生年金基金の資産運用を任せていたケースでしょう。

企業としては、現状でも資産運用の損失が膨らんでいる中、毎月の拠出金そのものが資産不足額の補てん的な意味合いが強まっているところに、さらに今回の件で、年金資産不足額の穴埋め策を求められることとなります。

現実的には掛金を増額する一方で、年金支給額の減額を行う形とするのではないでしょうか。

企業で働く従業員側からみれば、自社の年金運用がどこに任されているか通常は意識するものでもなく、また改めて確認する事もできません。

従業員からみれば、自分が将来受け取れるとされていた年金額が目減りする可能性も否定できず、そうなると自助努力で何とかするしかないという状況になっていきます。


公的年金制度にも期待できない、企業が運用を任せていた年金も資産不足で先行きが危ういとなると、ますます自助努力に意識が傾き消費活動にも影響が出かねません。

自分が将来もらえる年金額がどの程度となるのか、払った分はもらえる「見える年金制度」を求められていると感じています。

そのひとつとして選択制401Kがあるのでしょう。

資産運用先に対する相互抑止・監視強化策を打ち出すようですが、年金制度そのものの見直しをしていかない限り、今後もあちこちで綻びが見えてくるように思えてなりません。


AIJ投資顧問に運用を委託していた厚生年金基金等について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000023wp6.html

AIJ投資顧問株式会社に投資残高のある基金について-資産運用業務報告書及び決算報告書に基づくデータ(平成22年度末、厚生労働省資料)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000023wp6-att/2r98520000023wqw.pdf

参考資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000023wp6-att/2r98520000023x4w.pdf

AIJ投資顧問株式会社に投資残高のある基金における厚生局別の状況(追加資料)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000023wp6-att/2r98520000023y5c.pdf



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投稿日:2012/02/29
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