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採用 震災で就職活動異変 採用時期遅れ、中小内定辞退し大手くら替えも

産経ニュース
平成24年春入社の就職活動に異変が起きている。
東日本大震災の影響で、大手企業が採用時期を遅らせたため、5月時点で就活中の大学生は昨年比14~22%増と内定取得の時期がずれ込んでいる。
学生の中には先に内定していた中小企業への就職を辞退し、大手企業にくら替えするケースも出ており、売り手、買い手ともに困惑が広がっている。

大阪市中央区のりそな銀行本社で3月下旬、同行と取引がある中小企業15社の合同説明会が開かれた。
前回(昨年春)の参加者が約150人だったのに対し、今回は4・5倍の約680人が参加。「就職が厳しい中、中小企業の生の情報も知りたかった」と参加した男子学生は話す。

厚生労働省などによると、今春卒業予定だった大学生の昨年12月1日時点の就職内定率は68・8%となり、調査開始から過去最低を記録。同省は24年春の新卒も「震災の影響で採用意欲の減退が懸念される」としている。

大手企業は、震災で学生に不公平感が生じないようにするため、例年なら4月に始める採用活動を今年は5月以降に延期した。

就職情報サービス会社の学情の調査によると、5月中旬時点で就活中の私大文系学生は全体の81・8%と昨年に比べ22ポイント高い。
国公立、私立の理系も65・9%と14ポイントの上昇で、内定取得が大幅に遅れている。

中小企業が内定を出しても、学生は「(内定の受諾は)大企業の結論が出る時期まで待ってほしい」と返事するケースが少なくないという。
担当者は「昨年までは態度を保留する学生はふるい落とす中小が多かった。しかし、今年は大企業の採用が終わっていないため、学生の判断を待たざるを得ない」と分析する。
大手の内定を得た後に中小の内定を辞退する例もみられ、中小各社は6月に入って内定者懇談会を開くなど対策に躍起になっている。

一方、就活に介入する親が急増。リクルートは大学側の要請で、大学3年の親を対象にした説明会を開いており、こうした親の介入が就活の混乱に拍車をかけているとの見方もある。

就職戦線が混迷を深める一方で、民間企業の求人総数を民間での就職を希望する学生数で割った大卒求人倍率は24年3月卒が1・23倍と1倍を超えている。
就職総数は確実に増加しており、「真のマッチングは6月以降だ」とリクルートの担当者は指摘している。
(以上、記事より)

中小企業の新卒採用活動が苦戦を強いられているという声を、最近よく耳にします。

大手企業志向が減る=安定志向が減る傾向にあり、中堅・中小企業志向が高まってきていたところに、今回の震災により採用活動時期がずれ込んだ事が、学生の動きににも影響したようです。

大手企業の内定を待っての学生からの回答となると、中小企業では採用活動の目途が立てにくく、活動自体も長期にわたってしまいます。

経済産業省では8日から、中小企業と学生との採用ミスマッチ解消のためにと、従業員300名以下の企業を対象とした採用支援活動を始めており、ネットへの求人票登録で自動的に新卒学生と3年以内の既卒者との面談を設定するなどの施策を講じています。

中小企業でも新卒採用を試みていますが、現実として新卒学生の目に留まるほど求人告知が有効にできているところは少数といえ、学生側の志向が変わっていかない限りは自社にマッチした人材を採用するのは難しいといえそうです。

2012年卒マイコミ学生就職モニター調査5月の活動状況
http://job.mynavi.jp/conts/saponet/monitor/index.html

2012年卒マイコミ大学生就職内定率調査5月の調査
http://job.mynavi.jp/conts/saponet/enq_gakusei/naiteiritu/index.html

震災後の採用活動に関するアンケート
http://job.mynavi.jp/conts/saponet/release/20110421.html


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投稿日:2011/06/12
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