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その他 パート労働者の組合員数、過去最高の72万人6,000人

労働組合に加入するパートタイム労働者の数が過去最高の72万6,000人となったことが、厚生労働省がまとめた2010年の「労働組合基礎調査」で明らかとなりました。

前年から26,000人の増加。女性組合員数も前年比31,000人増の296万4,000人となり、5年連続で増加しています。

組合員数全体では1,005万4,000人となり、前年から24,000人減少。
全雇用者に占める組合員の割合を示す「推定組織率」は34年ぶりに上昇に転じた前年から変わらず18.5%に留まっています。
推定組織率は労働組合員数を全雇用者数で割った数値で、組合員数の減少したにもかかわらず、推定組織率が前年度水準を維持したのは「分母」の雇用者数が昨年より80,000人も減少したのが要因となっています。

パートタイム労働者の組合員数は前年比26,000人増の72万6,000人。
推定組織率は同0.3ポイント上昇の5.6%。
いずれもパートタイム労働者の状況を調査項目に加えた1990年以降で最高の数値となりました。

産業別の増加幅では、パートタイム労働者数が最も多い「卸売・小売業」が同28,000人増と最も大きく、内、パートタイム労働者数は16,000人と半数以上を占めています。

主要団体別では、連合は前年より44,000人増えて687万6,000人、全労連が86万9,000人(前年比14,000人減)で、全労協は13万3,000人(同7,000人減)。

パートタイム労働者の増加幅では、最も大きかったのはサービス・流通連合の同14,080人増、JP労組の同8,440人増、UIゼンセン同盟の同7,360人増となっています。

労働組合の組織率は20%を下回っていますが、パート労働者の組合加入が増加している点より、パート労働者からの団体交渉が増えているという事です。

雇用調整として利用される事の多いパート労働者であっても、適正な就業条件でないと労働紛争の種となり得るという事を企業側も認識しておく必要があります。


労働組合基礎調査
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/13-22.html

投稿日:2010/12/17
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