人事・労務の知恵袋

その他 2009年の賃上げ見通し

民間調査機関の財団法人労務行政研究所では、1974年から毎年「賃上げに関するアンケート調査」を労・使の当事者および学識経験者を対象に実施し、来る賃金交渉の動向を把握するための参考資料として発表しています。

2009年の賃上げ見通しに関しては、以下が調査結果のポイントのようです。

実際の賃上げ見通し
全回答者の平均は5113円・1.6%となり、2008年の賃上げ実績(厚生労働省・主要企業ベースで6149円・1.99%)を下回っている。

2009年の定期昇給・ベースアップの実施
定期昇給は「実施する予定(すべき)」が労使とも8割超。
ベースアップについては、労働側の「実施すべき」は64.0%となり、2008年(71.2%)に比べて約7ポイント減少。
経営側は「実施しない予定」が66.2%と全体の3分の2を占めている。

2009年交渉における賃上げ以外の課題・焦点
「大いに関心がある」の上位3項目は、「時間外労働の削減」「人材の採用・確保」「メンタルヘルス対策」


景気低迷といわれる中、昇給額・率は低いと予想されるものの「定期昇給」は必要と考えているようです。

一方でベースアップについて、経営側が否定的な回答が多く、この点は業績見込みが立たないうちは増額は難しいところでしょう。

その他関心点として、人材確保と人件費抑制をどのように進めていくかにフォーカスされており、またメンタルヘルス対策にも関心があるというところでは、せっかく確保した人材をメンタル不全により失わないようにするにはどうすればいいのか、メンタル不全を起こさないようにするための施策に苦慮しているのが伺えるようです。

2009年賃上げの見通し/労務行政研究所
https://www.rosei.or.jp/contents/detail/14016

投稿日:2009/02/09
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