『伸びてる企業・元気な企業の就業規則』完全マニュアルより

【今回のポイント】
1.懲戒処分を有効なものとするには就業規則に必ず定める必要がある
2.定めた内容に合理性がないと無効となってしまう


121127-1懲戒処分は、企業が守るべきルールとして定めたものに違反した社員の行為を制裁する罰則になり、企業=使用者が一方的に、社員に不利益な取り扱いをするものです。

そのため、どこまで制裁罰を与えることができるのかは、非常に難しいものであり、個々の事例により解釈が異なってきます。

判例では、企業=使用者側に一定の企業秩序(ルール)を定める権利があるとし、この企業秩序を律するための一環として懲戒処分があるとしています。

つまり、社員=労働者には、就業規則や個別の雇用契約により会社のルールを守る義務が生じますが、企業=使用者には、会社のルールに違反した行為に対する制裁として懲戒処分ができるとしています。(関西電力事件、最判S58.9.8労判415-29)

とはいえ、企業が勝手に極端な制裁基準を設けてしまうのは、社員側からすれば、事あるごとに処分されるかもしれないと安心して働く事ができませんし、制裁ルールによっては、すぐに懲戒解雇とされてしまうのも困りものです。

そこで判例では、企業=使用者が一方的に様々な制裁基準を設けるのではなく、懲戒権をもつためには「あらかじめ就業規則で懲戒の種類と事由を定めておく必要がある」とし、就業規則に懲戒の根拠がある事を要件としています。(フジ興産事件、最判H15.10.10労判861-5)

就業規則に定めた懲戒事由と処分の種類以外で処分はできない事となりますので、実務上では、懲戒の種類や事由を定める際に、以下のポイントについて検討しなければいけません。

1)就業規則や誓約書に懲戒処分が定めてあるか

2)就業規則や誓約書に定めてある内容には合理性があるか

3)懲戒処分の対象となる事由が明確になっているか


そして実際に懲戒処分とする際には、以下のポイントについて検討する必要があります。

1)懲戒権が発生しているか(就業規則、誓約書)

2)実際に企業秩序に違反する行為があったのか

3)違反した行為は、就業規則に定める懲戒事由に該当するか

4)懲戒処分とした内容に合理性はあるか


懲戒処分は、処分行為そのものが労働者に対する不利益行為となるため、処分そのものの有効・無効が問われます。

まず自社のルール(企業秩序)として守らなければならない事を明確にし、これに違反する程度によってどのような処分とすべきかを、慎重に決定していく必要があるのです。



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