ハラスメント

セクシャルハラスメント、パワーハラスメント、モラルハラスメント、ジェンダー・ハラスメントなどハラスメントには様々な種類があります。
ハラスメントを放置すると、社員が働きにくくなり、その結果、注意力が散漫になり、不祥事や事故を生みだすきっかけになってしまうかもしれません。優秀な人材も流出してしまいますし、組織運営の妨げになります。
まずは、ハラスメントの内容・種類などの知識を正しく覚え、学び、社員一人ひとりが、ハラスメントを防ぐように行動することが大切です。
対象者
管理者層~
管理者に必要とされるスキル

●管理者としてのコミュニケーション、コーチング
●人事考課の進め方
●リーダーシップ、チームワーク
●部下のメンタルヘルス対応
●年上の部下への対応
●問題発見、問題解決など
研修カリキュラム例
主な研修プログラム | 研修内容・ポイント |
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管理職のためのハラスメント対策 |
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研修内容の一例
【パワハラとセクハラの違い】
●セクハラとは?
セクハラとは、セクシャルハラスメント(Sexual harassment)の略称で、「性的な嫌がらせ」という意味で用いられる言葉のこと。
もともとはアメリカから輸入された概念だが、日本では1980年代末頃から用いられるようになった。
セクハラは、1986年4月より導入された「男女雇用機会均等法」により、事業主がセクハラを防止(従業員への周知・啓発や苦情・相 談窓口の設置など)するよう義務付けされ、主に女性差別や女性を保護する意味で用いられてきたが、近年では、被害者が女性だけとは限らなくなってきている。
具体的なセクハラ被害とは、その度合いにもよるが、下記のような言動を職務的立場を利用して行うことをいう。
◆身体を触る
◆性的関係を強要する
◆卑猥な言葉を多発する
◆異性関係の噂を社内に流す
◆性的経験・異性関係をしつこく聞く
これらのようなことを行い、拒絶した相手に対して減給や解雇といった不利益を与えたり、本人と特定できるよう文書や写真を社内に貼る(あるいは身内・知人にFAXを流す)といった嫌がらせをしたり、あるいは脅かしたりすることをいう。
セクハラは法律に定められ規制もされている。
セクハラは法律でも規制され、公的機関から防止のためのガイドラインなども出されている
●パワハラとは?
パワハラとは「職権などのパワーを背景にして、本来の業務の範囲を越えて、継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行い、就労者の働く環境を悪化させ、あるいは雇用不安を与えること」と定義されている。
上司の職権などに伴って発揮するパワー(力)として、業績や能力評価、人事異動や昇進・昇格への影響力など評価全般にわたるもの、仕事の内容や役割を指示したりするなどの職務調整をするものなどが挙げられる。
ところが最近は、このような職権だけではなく、専門的知識やスキルを背景にしたもの、集団の力を背景にしたもの、正義・正当性の力を背景にしたものなど、先輩・後輩間や同僚間などでのハラスメントが多く報告されており、いわゆる相手より優位な立場にあることを利用して行ういじめや嫌がらせを指しているものも増えている。
パワハラは法律で具体的に定義されたものではない。
使用者側にその防止が義務付けられているわけではなく、ガイドラインもないが、ハラスメントの事実と、それを受けての従業員の自殺の因果関係がはっきりすれば、会社側の責任が問われ、加害者個人も責任を問われる重大な問題に発展する
【パワーハラスメントの分類】
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攻撃型
人前で怒鳴る、机や壁を叩いて脅かすなど直接的な攻撃を行う -
否定型
仕事のすべてを否定する、人格を否定する、能力を低く否定するなど存在自体を否定する -
強要型
自分のやり方を押し付ける、責任をなすりつけるなど、上司の権限を誇示する -
妨害型
仕事を与えない、必要なものや情報を与えないなど被害者の仕事だけでなく仕事に向かう意欲や向上心をも妨害しようとする
【パワーハラスメント防止の必要性】
■被害者に与える影響
1.士気の低下、能力発揮に支障がある
2.心の健康を害する
■企業に与える影響
1.職場風土を悪くする、本人のみならず周りの士気が低下する
2.時間と労力に大きなロスが生じる
3.被害者の職場復帰へのサポートコスト
【パワハラ度セルフチェック】
※5つ以上チェックが入る場合はパワハラをしやすいといわれています
どうも、出来の悪い後輩との巡り合わせが多い気がする
ついつい、後輩の前で会社への不満を言ってしまうことがある
最近、仕事の進行管理がうまくいっていない
あまり人を褒めることができない性格だ
後輩から批判がましいことを言われてカッとしたことがある
ついつい、同僚や後輩の陰口を言ってしまうことがある
後輩に注意をするとき、TPOを考えない事がある
後輩の言い訳が多すぎると感じている
周囲の調和を乱す目障りな同僚・後輩がいる
最近、仕事に出るのが憂鬱に感じることが多い
【パワハラにならない伝え方のポイント】
1.具体的な行動に焦点をあてること
2.人格の否定、性格の非難はダメ
3.感情的にならないで
4.相手にどう伝わったか確認しよう
5.状況に応じた伝え方をしましょう
【ハラスメントグレーゾーンチェックリスト】
※下記の項目で、当てはまる・そう思うと感じたものをチェックしてみましょう
リーダーにはそれ相応の仕事をしてもらわないと困るので、パフォーマンスの悪い者には皆の前で「リーダー失格だぞ」などと叱責する
名前ではなく「おい」「あなた」「きみ」や「あだ名」で呼ぶことがある
部下のミスに気付いたら、小さなミスであっても深夜や休日に、携帯電話や携帯メールに連絡してミスを責める
退社時間直前に仕事を出し「会社を優先するのが当然だろう」と残業を指示する
仕事の指示を出さずに「どうして仕事をしないんだ。自分から取りに来い」と言う
多少の性的な冗談・からかいは、社会人なら受け流すくらいの度量が欲しい
自分の指示が守れない部下に対し「言うことを聞けないなら辞めてしまえ!」と言った
情報共有や連絡はメールで行うことが効率的であり、職場のメンバーが対面で話し合うのは時間の無駄だと思う
慌ただしい中で仕事をしているので、ついつい荒い口調で仕事を指示したり、大声で言い放ったりしてしまう
細かい仕事や補佐的な仕事は女性に向いているから、考えたりマネジメントの仕事は「男性」、処理や補助的な仕事は「女性」に割り当てている