※『伸びてる企業・元気な企業の就業規則』完全マニュアルより
【今回のポイント】
1.懲戒に該当する行為をそそのかしたり手助けしたら、一緒に処分となる
2.懲戒処分と損害賠償は別物。賠償責任は果たさないといけない。
懲戒処分に該当する行為そのものを行った社員は罰する事ができますが、処分に該当する行為をしてしまうようそそのかしたり(教唆)、処分に該当する行為を手助けしてしまったり(ほう助)している場合は、直接的に企業秩序に違反しているわけではないので、これら行為も懲戒処分の対象とするために就業規則に規定をします。
また一度懲戒処分を受けた者が、一定期間内にさらに懲戒に該当する行為をした場合や、同時に2つ以上の懲戒に該当する行為をした場合に、処分を重くするために規定をします。(加重)
加重の扱いは制裁に関するものであるため、就業規則の相対的記載事項とされ、処分の有無を規定しておく必要があります。
懲戒処分を受けたことで、会社に与えた損害に対する請求を免れるのではと考えられたりしますが、労務提供義務や不法行為を行った事で、会社に対して損害を与えた場合は、懲戒処分を受けたからといって免れるものではない事から、損害賠償と懲戒処分の関係性についても規定をしておきます。
【規程例】
第●条(教唆及びほう助)
社員が、他人を教唆し、またはほう助して懲戒事由に該当する行為をさせたときは、その行為に準じて懲戒処分とする。
第●条(加 重)
第●条各号の一の懲戒処分を受けた者が、その後1年以内にさらに懲戒に該当する行為をしたとき、または同時に2つ以上の懲戒該当行為をしたときは、その懲戒を加重する。
第●条(損害賠償)
社員が違反行為等により使用者に損害を与えた場合、使用者は損害を原状に回復させるか、または回復に必要な費用の全部もしくは一部を賠償させる。なお、当該損害賠償の責任は、懲戒された事によりまたは退職後も免れることはできない。さらに、本人より賠償がなされないときは、身元保証人にその責任を追求することがある。
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人事・労務の知恵袋
- 就業規則 懲戒処分での教唆・ほう助・加重、損害賠償
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投稿日:2013/01/22
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