11月3日 NIKKEINET
主要国の中で日本の賃金下落が際立っている。
厚生労働省が2日発表した毎月勤労統計調査(速報)によると、従業員1人あたりの現金給与総額は9月まで16ヶ月連続で減少した。
これに対し、米国や英国、ドイツでは賃金の上昇傾向が続く。
日本企業は人員の削減を抑える代わりに、給与や賞与の削減で景気悪化に対応してきた。
賃下げよりも人員整理に動きやすい米欧企業との違いが鮮明になっている。
日米英独4カ国の政府や中央銀行がまとめた統計を基に、従業員1人あたりの賃金(月平均)の変動率を前年同月比で比べた。
米国の雇用統計は時給(同)を指標にしているため、労働時間をかけて調整した。
(以上、記事より)
日本の平均賃金額は1年以上にわたって減少し続けています。
昨年来の労働組合の団体交渉でも「雇用確保」を打ち出した活動を行ってきている事から、日本では賃金削減での対応になっているといえます。
戦後の終身雇用の考えが残っている部分があることと、法律上でも安易に雇用契約を解消できない形になっていることなども、賃金削減による対応に流れやすくしているのではないでしょうか。
今春入社した新卒社員は「終身雇用」を希望する社員が多いといわれています。
ワークシェアリングも容認的で、個々の賃金が若干下がってもみんなの雇用を守るという考え方をもっているようです。
若年層でもこれらの捉え方をしているという点でも、日本では雇用確保を優先する意識があるといえそうです。
人事・労務の知恵袋
- 雇用・定年 給与16ヶ月連続減少の日本、賃金より雇用確保が際立つ
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投稿日:2009/11/05
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