人事・労務の知恵袋

その他 上場企業の子会社・関連会社の倒産、1~7月で33件/帝国データ

帝国データバンクの発表。
2009年1~7月の倒産は33件と7月時点で年間最多を更新。
業種別では「サービス業」(13件)「製造業」(8件)の増加が目立ち、かつて系列倒産の中心だった「不動産業」「ゴルフ場関連」は減少した。
態様別では、親会社の事業再編に伴う特別清算が8割を占めており、今後もこうしたケースは続くものとみられる。
(以上、発表概要)

発表資料
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p090801.pdf


倒産の態様として、事業再編にともなう清算が多くを占めているという点について、労務面からみると、同社内での異動であれば就業条件に大きく影響することもないのですが、M&Aでは合併元と合併先企業での就業条件の差や、年次有給休暇や退職金等の扱いをどうするか、また給与体系の違いなど、様々な調整が必要となってきます。

合併する側の就業条件が元の企業のものより低い場合には調整が難しいケースが多いようです。

倒産には至らないものの、事業縮小により就業条件も変更されるケースでは、企業側より一方的に条件変更が行われた結果、労務トラブルに発展してしまうものもあります。

これら労務トラブルが発生する場合には、企業側が想定しているほど、従業員側からは企業の実情が見えていない場合が多く、従業員からすればいきなり就業条件を変更されたような印象を持ってしまうのが一因かと考えます。

日頃から、会社の実情や業態動向などに関して共通認識を持つような情報公開の仕組みをつくり、会社の一員であり会社の成長にも関わっているという意識を従業員一人一人が持っているような組織作りが、労務トラブルをなくすためには肝要といえます。

投稿日:2009/08/25
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