4月25日 財団法人労務行政研究所の発表より
少し前のプレスリリースですが、メンタルヘルス実態調査の結果が発表されました。
ポイントは以下の通り。
メンタルヘルス不調者が最近3年間で「増加している」とする企業は55.2%
「30代」が最も多く51.9%、「20代」が41.2%
メンタルヘルス不調で1カ月以上休職している社員がいる企業は62.7%
3年前の前回調査(50.9%)より増加
1社当たりの休職者は平均9.5人
「何らかのメンタルヘルス対策を実施する」企業は79.2%
従業員1000人以上で98.9%(前回90.4%)
同300~999人で79.3%(同68.0%)
同300人未満で57.0%(同35.9%)と規模が大きいほど実施率が高い
前回調査に比べ、どの規模でも実施率が増加している
具体的な施策は「電話やEメールによる相談窓口の設置」が最も多く56.0%
「心の健康対策を目的とするカウンセリング(相談制度)」52.4%
「管理職に対するメンタルヘルス教育」
「社内報,パンフレットなどによるPR」
「ストレスチェックなど,心の健康に関するアンケート」など
7割超の企業で「休職者の半分程度」以上が完全復帰
「半分程度」復職したとする企業が22.5%で最も多い
「7~8割程度」が21.5%
「ほとんど(9割以上)」20.4%あり
「全員(復帰)」7.3%
規模が大きいほど復職割合が高く、大企業ではメンタルヘルス対策が復職面まで充実
(以上、発表内容より)
メンタルヘルスは自覚症状がないまま進行する事が多く、また外傷と異なり疾病自体が第三者に分かりにくいものであるため、なかなか企業としての対策が講じにくいものであったというのが、最近では、入社当初からメンタルヘルス対策をしっかり講じ、休職中・後のケアがしっかりされてきたような印象を受けます。
発表資料内でも中小企業の対策立ち遅れが指摘されていましたが、文字通り、中小企業では対策がない企業がほとんどといっても言い過ぎではないかもしれません。前向きな復職への対策を講じる前に、メンタルヘルス不調による休職期間をどの程度まで会社が耐えられるのかが問題となる事もままあります。
対して、人材不足が経営基盤を脅かすほどの問題となっている今、中小企業でも不調者をどうやって復職させ、できるだけ早い時期に実業務へ対応できるよう会社全体として考えていかなればならなところにきているように思います。
企業におけるメンタルヘルスの実態と対策/労務行政研究所
https://www.rosei.or.jp/contents/detail/6125
人事・労務の知恵袋
- その他 メンタルヘルス不調を訴えるのは30代が一番多い
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投稿日:2008/05/14
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