就業規則を見てみると、就業条件や就業上のルールが定められています。
会社によって内容は異なるものの、試用期間・就業時間・休憩休日・休暇・賃金に関すること(賃金規程として別になっているのがほとんど)・退職に関すること・退職金の支給・服務規律・健康診断など安全衛生に関すること・表彰や制裁・退職や解雇・災害保障など、会社の人事労務管理に関する内容ばかりです。
つまり就業規則は「人事制度」を文書として表したものなのです。
会社の人事制度は、常に変化しています。変化に合わせて内容を見直さなければいけませんし、関係法律が改正されれば、これも対応しなければいけません。
このように常に見直しを繰り返している就業規則は、会社で働く上で守るべきルールを示したものであり「会社のルールブック」として利用されるべきものです。
最低限必要事項をまとめ条文立てて用意しておけばいいやではなく、トラブルの種が生まれないよう、実際の運用に合ったルールブックを用意することが、最低限求められるものとなります。
人事・労務管理を上手く社員にアピールし、社員を育て会社が成長しているところでは、就業規則=ルールブックを型通りに用意するのではなく、様々な場面で活用し、また積極的に活用しています。
就業規則には2つの側面があります。
ひとつは文字通りルールブックとして、法律に照らしながら、いかに自社にあったルールを明文化し、社員に理解してもらうか。
もうひとつは人事・労務管理制度をどう組み立て、就業規則を人材マネジメントツールとしてどう活かしていくべきか。
人事制度というと、人事考課・賃金制度・定年と退職金の仕組みを想像しがちですが、これらの仕組みを考えていく上では、労働関連の法律を根底に、会社の制度を考えていかなくてはいけません。
また考えられた制度は、文書化し社員に理解してもらい、実際に運用されなければ意味がなく「絵に描いた餅」で終わってしまうのです。
就業規則は、社員が働く上でのルールを理解するためのルールブックでもあり、社員を積極的に活かしていくためのマネジメントツールの役割も果たしているといえます。
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人事・労務の知恵袋
- 就業規則 就業規則の役割と機能
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投稿日:2012/04/09
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