人事・労務の知恵袋

就業規則 就業規則は会社も拘束するものである

就業規則の作成・届出義務は会社にあります。

法律で定められた内容は当然の事ですが、法律で定められていない内容をルール化するには、就業規則に定める事で有効となります。

就業規則に定めた就業条件は社員だけを拘束するものではなく、会社も拘束されるものです。

つまり就業規則に定められていない事は、原則としてやってはいけない事になります。

これは前述の絶対的記載事項・相対的記載事項のいずれも当てはまります。

例えば、始業・終業時刻として、9:00~18:00(休憩は60分)と定められていた場合、18時以降は働かせてはいけません。また休憩も60分与えなければならないのです。

そうはいっても18時以降も仕事をしなければいけない場合もありますし、就業時間を変更する必要がある場合もあります。

そういう時のために、36(サブロク)協定を締結し労働基準監督署へ届け出することで、一定の制限の下で残業をするものとなります。

同様に就業時間を変更する必要が出る時に備えて、就業規則内に「業務上の都合により、就業時間を変更し、始業時間を繰り上げ、または繰り下げる場合がある~」などと定めておきます。

解雇なども同様です。

就業規則に解雇や懲戒処分に関する定めがなければ、たとえ社員の取った行動が原因で会社に著 しい損害を与えたとしても、懲戒処分とする事もできず、果ては解雇理由に該当するとしても正当な理由ではないと解雇もできないとなります。

就業規則を定めた会社も拘束される、社員へは会社のルールを示し説明責任を果たすという点において、就業規則は中小的すぎず、細かすぎず、適当な頃合いをもって定めておく必要があるといえます。

これから就業規則を作成する、または今の就業規則を見直すという場合に、自社の就業規則が効果があり有効なものとしていくためにも、今後お伝えしていく「条文別記載例とポイント」をぜひ参考にしてください。


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投稿日:2012/04/16
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