医療制度や年金制度が対象年齢の引き上げをし始め、少子化による労働力不足が懸念されることからも、もはや60歳で現役を引退するわけにはいかない時代になってきています。
50代だけでなく、これからの60代、70代は、勉強を続けて自らを他者と差別化し、希少性を維持する努力を続けなければ生き延びていけないのかもしれません。
これに対し、「年を取ったら、記憶力や判断力が低下するから、新しいことを勉強するのは難しいのではないか」という心配をされる方もいるかもしれませんが、誤解が2つあります。
1つは目、「年を取るほど知能が下がる」という誤解ですが、小金井市の一般住民への「WAIS成人知能検査」によると年齢による知能水準に変わりはありませんでした。
2つ目は、「年を取るほど記憶力が低下する」という誤解ですが、ドイツの心理学者エビングハウスの忘却曲線によると年齢による差はありませんでした。
50代半ばから前頭葉の老化と、男性ホルモンの分泌量の減少により意欲が低下しがちになると言われていますが、自ら目標を設定し、動機づけができれば、年齢に関係なく社会で活躍できるといえます。
また、脳科学者の黒川氏によると、脳は0歳から28歳の脳は入力装置期、28歳から56歳は回路の優先順位の切り分け期、56歳から出力性能の最大期を迎えます。
60代の社員を単に労働力としてではなく、出力期である専門的な知識や経験を活かして若手や中堅の育成のために採用される企業も少なくはありません。
年齢に関わらず、素直・勉強好きな姿勢は大事。
「今の若い者は~」「俺の若い頃は~」ではなく、若い方々の意見や考えを素直に受け入れ、これを活かしていく姿勢もプラスで求められます。
65歳を超えて働ける制度を導入した企業に対する助成金もあります。
雇用関係助成金のご案内
https://www.nari-sr.net/media/seminar/20160531
参考)50代の「学習意欲の低下」はどう防ぐべきか
http://toyokeizai.net/articles/-/148839