ノーベル賞を受賞の経済学者ジェームズ・ヘックマンの研究によると、世俗的な成功にはIQスコアはほぼ無関係であり、誠実性や開放性といった性格的要素、つまり人柄が重要であることがわかりました。
また、同氏による別の研究では、IQはほぼ変わらないのに対し、「根気」等の性格は変えられることがわかっています。
政府が推進する「働き方改革」の4つの柱は「長時間労働の抑制」「多様な働き方」「賃上げ」「同一労働同一賃金」です。
つまり、今後の企業経営において、社員の生産性向上がなければ企業は存続の危機にも直面しかねません。
社員の生産性向上には、行動変容が求められます。
人の性格・人柄は変えられることはわかりましたが、ではなぜ、行動は簡単には変われないのでしょうか。
心理学者バージとモーセラの2008年の研究によれば、日々の行動の非常に多くの部分を無意識に行っていることが関係しており、変えたい行動が「意識的な行動」である場合と「習慣化された無意識な行動」である場合で、ポイントは異なります。
「習慣化された無意識な行動」を変えることは難しく、心理学者レーヴェンシュタインによれば、行動の準備は出来ていていも、実際の行動に進めないためであり、強いストレスなどよるの意思の阻害や、無意識による条件発生のためです。極端にいえば、環境を変化させること最も効果的です。
環境を変化させることが難しい場合は、行動のきっかけになっている条件を特定し、それと行動の結びつきを意識的に絶つための具体的な行動を決めることが重要です。
「意識的な行動」を変えるには、行動を起こす意思決定が必要です。
社会心理学のエイゼンによれば、行動の意思決定には、行動の結果が満足のいくものである必要があります。行動の満足には、大きな満足ではなく、小さい目標で小さい満足を積み重ねるが重要です。
企業においては、人事評価制度などの基準や仕組みが具体的になり、かつ短い期間で評価されることが、社員の行動変容に大きな効果があり、生産性を高めことにつながり、今後の企業経営に重要となってくでしょう。平成29年度には、成果連動型人事制度に対する助成金も予定されています。
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https://www.nari-sr.net/business/personel_management_system
参考)成功の条件はIQよりも人柄:研究結果
http://www.lifehacker.jp/2017/01/170119_personality_than_iq.html