日本商工会議所の調査では、6割の中小企業が人手不足と回答しており、人手不足が深刻化しています。帝国データバンク社の調べによれば、人手不足が原因の倒産も4年前の2.9倍に増加しています。
人手不足倒産に陥る主な原因は以下の5つになります。
1.業務が忙しいのに給与が安い
2.会社に良いイメージがない
3.社員に即戦力を求めるすぎる
4.社員教育が出来ていない
5.売上げで人件費を回収ができていない
人手不足な深刻な業界は、IT関連、農業、警備、介護、建設、運送、小売・飲食の7つになります。
IT業界を例に挙げると、経済産業省が2016年に公表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によれば、日本のIT人材不足は2015年時点で17万人、2020年までに30万人、2030年までに60万人、市場規模が144万人に達するのに対して41%不足する見通しです。
熟練のIT技術者を海外から呼び込まないかぎり、日本企業はIT人材が豊富な国へと海外移転を進めざるをえなくなるかもしれませんが、外資系企業は日本企業よりも高い報酬を支払うことに前向きなため、日本企業は既に人材獲得競争で外資系企業に負けています。
日本では技術者に対しスキルに応じた報酬の上乗せがほとんど行われていないことなどが原因で、日本で働くソフトウエア開発者の年収の中央値は約460万円と、他の先進17カ国より低いと言われています。
IT業界に限らず、人手不足の深刻な7つの業界では、外国人材の受け入れやすくするためや、現行社員のモチベーションアップのために、日本型の年功型給与体系の見直しなどの制度整備を行い、社員が働きたいと思える仕組みづくりをされてはいかがでしょうか。
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