パーソルテンプスタッフ社は2018年5月から派遣社員の評価制度を導入し、派遣先企業に求めている業務レベルに達しているかどうかなどを10段階で聞き取り、評価されているスキルなどが把握して、派遣社員の生産性向上などにつながる予定です。
新制度では、派遣先企業と初めて契約を交わす際に、派遣社員に求める業務内容を聞き取り、基準を設定し、派遣社員も同様に派遣前に目標を設定します。
パーソルの担当者は8カ月に1回の頻度で派遣先企業に派遣社員の成果などを聞き取り、業務の正確さや業務の処理量など7つの項目でそれぞれ10段階の評価を決定し、派遣社員に伝えます。
同社は従来、契約更新の有無だけを派遣社員に伝えており、派遣社員は自分のどのスキルが評価されているかを把握するのが難しかったが、派遣先の企業が求める水準と自分の成果の差を把握できるようになり、派遣社員のスキル向上など生産性向上につなげやすくします。
約10万人の派遣社員のうち、18年度中に5万人前後を新たな評価制度の対象とし、派遣社員の待遇とは連動させない予定だが、派遣先の求める水準を超える派遣社員が増えれば、派遣料金の改定につながりやすくなり、派遣社員の時給上昇など待遇改善にも間接的に寄与するとみています。
一般事務派遣で派遣社員の評価制度の導入は珍しいが、評価制度によってスキル向上や待遇改善につなげる目的は、働き方改革が目指す「非正規社員の処遇改善」に該当します。
平成30年度の雇用関係助成金は、「非正規社員の処遇改善」につながるものの拡充が予定される予定です。
雇用関係助成金のご案内
http://www.nari-sr.net/media/seminar/20170523