丸紅社は、社員が部門を横断して動くよう促して新事業の創出につなげる4月から全従業員を対象に勤務時間の15%を通常業務から離れ、新しい事業の考案など「社内副業」に取り組むよう義務付ける仕組みを始めます。
1日単位や月単位での取得方法など、通常の業務に影響が出ないタイミングを上司と相談して決め、社内副業による成果は人事考課に反映させる予定です。
部門内でしか開示していなかった投資先や顧客の情報を社内ネット上で閲覧できるようにし、丸紅の持つ経営資源を社員が誰でも活用できる仕組みをつくり、社内副業による新事業創出を後押しする予定です。
Google社や三井物産者も同様の仕組みを導入しており、社員に常に新たな事業を立ち上げようという意識を植え付けています。
世界的な大企業が、これまで積み上げてきたものや、外部のタネを活用して企業理念を体現した新規事業の例として、下記の5つがあります。
1.フォード:シェアバイク事業
“自動車とモビリティのリーダーシップを通じて、人々の生活をよりよくするために、リーン、グローバル企業として一丸となって働く人”
2.ディズニー:シードアクセラレーター事業
“世界でトップのプロデューサーとエンターテイメントと情報のプロバイダーの一員であること。ブランドポートフォリオにより、コンテンツ、サービス、コンシューマープロダクトを差別化することで、我々は世界で最も創造的、革新的、そして有益なエンターテイメント・エクスペリエンスと関連商品の開発を追求します”
3.テスラ:ソーラールーフ事業
“持続可能なエネルギーへ、世界の移行を加速する”
4.アマゾン:2時間で届く新鮮なオーガニック食品事業
“お客様がオンラインで買いたいものがなんでも見つかり、最安値で提供する努力をする、地球上でもっともお客様を大切にする会社であること”
5.マリオット・インターナショナル:若い世代がターゲットのホテル事業
“世界で最も愛されるトラベル・カンパニーであること”
会社のビジョンやミッションから新規事業を立ち上げることで、長期的にイノベーションを起こし続けられる組織に近づく可能性が高まります。
「社内副業」を導入する場合、人事評価制度や会社のビジョンや企業理念を改めて検討されてはいかがでしょうか。
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