2019年春採用に向け就職活動の面接などの選考が6月1日に本格的に解禁されましたが、空前の採用難のなか。大手企業のみならず、中堅・中小企業でも人材確保のため、下記事例のような待遇改善を図る企業が増えています。
・2大卒総合職の月額給与を21万2000円から24万円に引き上げ
・社員寮の建て替えによる規模や設備を充実と福利厚生の向上
・年次有給休暇の完全取得推進アピールと、年次有給休暇の時間単位取得可能への変更
・配偶者の転勤(国内外)に同行して就業が難しくなった際、最大3年間の休職を認める「配偶者転勤休職制度」の導入
リクルートワークス研究所の調べでは、従業員300人未満の企業では求人倍率が10倍近くなり、中小企業にとって、いかに学生を確保し継続して働ける環境をつくるかが重要になっています。
厚生労働省の調べによれば、1年以内に辞める大学新卒者はここ数年10%程度で推移し、3年以内の離職率は30%を超えています。
労働政策研究・研修機構の調べによると、1年目に会社を辞めた人たちが挙げた理由の上位3つが、「仕事内容が自分に合わなかった」「労働時間・休日の条件がよくなかった」「人間関係がよくなかった」になります。
大学新卒者の世代は、生まれながらにITに親しんでいる「デジタルネイティブ世代」と言われ、SNSでの人間関係構築、強い承認欲求、高い検索スキル、情報収集スキル、ビジュアルコミュニケーション(スタンプなど)といった特徴を併せ持っています。
一概に全員に当てはまりませんが、既存社員との仕事観の違いもあり、入社後の受け入れ体制にも工夫が必要かもしれません。
デジタルネイティブ世代 既存社員
〇必要な残業
・自分の生活を崩してまで、仕事に時間を費やしたくない(デジタルネイティブ世代)
・経験を得られる貴重なチャンス(既存社員)
〇難易度の高い仕事
・責任の大きさ、プレッシャーにつぶされそうだから、いやだ(デジタルネイティブ世代)
・上司からの信頼の証、成長するためのチャンス(既存社員)
〇飲み会
・業務ですから(デジタルネイティブ世代)
・業務中にできない深い話をするチャンス(既存社員)
採用力の強化と離職の抑止のために、制度やしくみの整備や工夫、受け入れ側の意識変革など検討されてはいかがでしょうか。
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