帝国データバンク社は、2021年7月に実施した新型コロナウイルス感染症に対する企業の見解について調査した結果、企業の3社に2社が希望者のワクチン接種状況を把握していることがわかりました。
新型コロナウイルスワクチンの接種を希望する自社従業員の接種状況に関して、「把握している」は66.7%となり、3社に2社が希望者の接種状況について把握しており、任意接種などのため「把握していない」は28.8%となります。
特に「小規模企業」では7割超が把握しており、接種に関しては積極的な推進をしている企業がある一方で、慎重姿勢をみせる企業もあり、各社の考え方はさまざまな様子がうかがえます。
また、新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響について、「マイナスの影響がある」と見込む企業は69.3%(前月比2.6ポイント減)となり、1年5カ月ぶりに6割台となった一方で、「プラスの影響がある」は5.6%となり、ワクチン接種の拡大に対する期待感から徐々にマイナスの影響を見込む企業は低下しています。
「ワクチン接種の拡大による経済活動の正常化に期待がかかる一方で、変異株などによる新規感染者数の急増は企業活動を行う上で、再び懸念事項になりつつある。引き続き出口を探るような社会情勢となるなか、政府には正確な情報発信や柔軟な対応が求められると同時に、企業や個人は感染対策を行いながら新型コロナウイルスとの共存の可能性を探る意識が肝要となろう。」と同社はコメントしております。
また、パーソル研究所の調査では、五輪開催中でもテレワーク実施率は「横ばい」となっており、企業からのテレワーク方針についても「特に案内がない」と回答した割合が58.4%とワクチン普及後の企業の計画策定が十分に進んでいないことが伺えます。
従業員のワクチン接種の状況を把握するだけではなく、ポスト・コロナも見据え、今後の自社の働き方をしっかりと定めることも必要かもしれません。
テレワークにも欠かせない人事評価の仕組みづくり