人事・労務の知恵袋

人事・労務 男性の半数以上が、育休制度を利用しなかった

【執筆者】社会保険労務士法人スマイング コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢

Adecco Group Japan社が、共働きで未就学児を持つ30代の男性会社員を対象に「育休取得に関する意識調査」を実施したところ、半数以上の人が「導入されているが、利用しなかった」と回答したことが分かりました。
男性向けの「育休支援制度」について、約3割が「制度が導入されていて、利用した」(27.3%)と回答しており、半数以上が「導入されているが、利用しなかった」(52.3%)と回答、「育児理由のリモートワーク」は「導入していない」が52.7%となります。
「育休支援制度が導入されていない」(12.7%)の回答者に、育休制度があった場合にその制度を使ったと思うかと質問したところ、55.3%が「使わなかったと思う」と答えており、その理由としては、「収入が減るから」(38.1%)で、「業務が回らなくなるから」(35.7%)、「周囲に迷惑がかかると思うから」(28.6%)となります。
勤務先で、上司と育児支援制度について話し合う機会があるかについて、約7割が「ない」(66.3%)と回答しており、同社は「制度の導入が進んでも、実際に利用するには企業文化や取得しやすい職場の雰囲気、上司の後押しなどの作用が大きいため、上司と対話できる機会があると今後の取得拡大にもつながる」と推測しており、「昇進や評価に影響があるのではないかという不安を抱くことなく、全ての社員が育休を取得することが当たり前になるような組織文化の醸成が求められる」とコメントしております。
育児休業制度は、男性女性問わず利用できるものですが、「導入されていない」といった回答者が1割以上いることからも、個人の認識や会社ごとにも、職場の雰囲気や制度の理解の違いなどの影響もあるのかもしれません。
採用のPRにもなることから、独自の育児支援制度の適用を検討される企業も出てきています。
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投稿日:2022/10/24
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