人事・労務の知恵袋

人事・労務 Z世代の6割が、人間よりAIがマネジメントする職場で働きたい

【執筆者】社会保険労務士法人スマイング コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢

転職やリスキリングに関する情報サイトを運営するイード社が実施した調査から「AIがマネジメントする職場で働きたい」と考えるZ世代が約6割に上ったことが分かった。

 

「AIがマネジメントする職場で働きたい」と回答した人からは「データを根拠にした納得感のある評価が期待できるから」(45.3%)、「感情に左右されず公平に判断してくれそうだから」(32.9%)という声が寄せられており、逆の理由としては「感情や人間性を理解できず、空気を読まない対応をしそうだから」「最後は人間の責任で判断してほしいから」(同27.2%)が同率でトップとなっていました。

 

イード社は「人事評価やマネジメントには、判断の根拠が明確であるという納得感と、同一の基準で判断された公平性を求める声が多いため、両方の要素を兼ね備えるAIと働きたいという回答が過半数を占める」と分析しています。

 

納得できないフィードバックを受けたとき、反発したくなるのは上司とAIのどちらかについては、「人間の上司」が70.2%に上り、「AI」は29.8%という結果となった。

 

「人間の上司」を選んだ理由としては「感情的・主観的な評価になりがちだから」(59.3%)、「人間関係や好き嫌いが影響していそうだから」(29.3%)、「ロジックが曖昧(あいまい)で説明責任が弱いと感じるから」(5.6%)という意見が上位を占めていました。

 

「AI」を選んだ理由では「状況の背景や努力の過程を理解してくれないから」(40.2%)が最も多く、順に「表面上の数値や記録だけで判断されそうだから」(27.6%)、「対話ができず説明の余地がないから」(19.0%)と続いており、背景や過程といった数値データに表れにくい要素や、双方向のコミュニケーションの難しさなど、AIの判断基準や方法自体に疑問を持つ意見が目立っていました。

 

人事評価は、評価者の「ハロー効果」「中心化傾向」などの陥りやすいミスも挙げられます。AIを人事評価の参考に活用される企業も出てくる、もしくはすでにあるかもしれません。

 

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投稿日:2025/11/10
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