共同通信
東京都目黒区の人材派遣会社が、東日本大震災の影響で金融機関からの資金繰りが一時的に厳しくなったなどとして3月中旬以降、約千人の派遣労働者に対し総額約1億円の賃金が未払いになっていることが21日、分かった。

この会社の本社は、共同通信の取材に「何も答えられない」としたが、ある地方の事業所は「賃金支払いが滞っている」と認めている。労働者から相談を受けた品川労働基準監督署が調査、5月に入って全額払うよう会社に是正勧告した。

震災をきっかけに労働条件が悪化した人たちでつくる労働組合「震災ユニオン」(東京)が20日、会社と団体交渉を始めた。
この会社は、クレジットカードやケーブルテレビの勧誘、菓子販売などの会社に労働者を派遣。賃金は毎月15日と末日に支払ってきた。

ユニオンなどによると、会社側は震災後、「震災の多大な影響で、金融機関からの資金入手が一時的に困難になっています」「大災害時の一時的な混乱」と書かれたメールを派遣労働者に送付。

団交で会社側は、本社のほか、札幌、仙台、新潟、静岡、名古屋、大阪の各市にある事業所で未払いが発生し、5月15日時点で総額が約1億円に上ると説明。3月以降の賃金で、遅れたものの支払われた分もあった。
(以上、記事より)


給与未払いの原因がすべて震災に起因するものではないでしょうが、多少なりとも震災の影響による部分もあったのでしょう。

震災の影響があったと思われる仙台事業所に関して未払いがあったというのであれば事情も推し量れますが、全国各事業所での未払いとなると会社側が震災を理由にしてのものと取られても仕方がありません。

今後も震災による間接被害として、このような賃金未払い事案が生じる可能性も否めず、増えてきている解雇問題とも合わせて雇用情勢が気になるところです。


震災による雇用の状況(速報値)5/18現在
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001cjik.html

派遣会社の事業所の皆様へ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/haken-shoukai15/dl/04a.pdf


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