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人事・労務 中国「社会保険法」を採択 保険料の一部は企業負担に

労働政策研究・研修機構の最近の海外労働情報より
全国人民代表大会常務委員会は10月28日、『中華人民共和国社会保険法』を採択した。
2007年末以降3年を費やして審議されてきた同法案は第17回会議で成立、2011年7月1日より施行される。

全人代常務委員会が採択した『社会保険法』は、立法形式で確立された初めての社会保険制度の包括的枠組みとなる。
社会保険の原則に始まり、各種保険の対象範囲、社会保険の待遇項目ならびに適用条件、社会保険取扱機関、社会保険基金の監督、各種社会保険の保険料徴収・保険金受取等について明確な規定が行なわれている。
同法はまた、基本年金保険、基本医療保険、労災保険、失業保険、出産保険といった各種社会保険制度を国が構築し、市民が老後の生活、疾病、労災、失業、出産といった状況において法に基づき国ならびに社会から支援を受ける権利を保障すべきとしている。

同法によれば、失業保険金の基準は、省、自治区、直轄市の人民政府が決定するが、都市部住民の最低生活保障基準を下回ってはならないものとされている。
また、労災保険、出産保険については、いずれも使用者側が保険料を負担し、従業員は納付の必要がないことを定めた。
(以上、公表内容より抜粋)


正式な法律として整備されていなかった社会保険法が、来年7月より施行され、日本の制度のように、労災保険・失業時の保障、健康保険や公的年金を受ける権利が保障されるものなります。

今回の社会保険法施行により、中国に進出している企業や日本からの従業員への影響もあると考えられます。

企業側には、労災保険と出産保険の保険料負担が発生するようです。
保険料の基準は今後決定される事となりますが、都市部住民の最低生活保障を下回らない保険金を負担するものとなりますので、物価基準の違いはあるとしても、企業負担が増える事には変わりありません。

また現地での社会保険が適用される外国人の取り扱いにより、国内での社会保険適用との関連性にも影響がないとも限らず、今後の具体的な制度内容を注視する必要があります。


労働政策研究・研修機構 最近の海外労働情報
http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2010_12/china_01.htm

投稿日:2010/12/15
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