「ラインによるケア」とは、部下と日常的に接する管理者が、メンタルヘルス(心の健康)に関して、職場環境などの改善や労働者に対する相談対応を行ったりすること、つまり管理者が部下の心の健康づくりのために行う活動を総じて「ラインによるケア」といいます。
管理者は、職場環境、仕事の方法、労働時間などの具体的な問題点を把握し、改善していかなければなりません。
その際に、個々の部下に過度な長時間労働、過重な疲労、心理的負荷、責任などが生じないように配慮し、部下からの自主的な相談にも対応しなければなりません。
そのため、企業も、上司がこれらのメンタルヘルスケア(ラインによるケア)を行えるよう、上司に対して、心の健康(メンタルヘルス)に関する研修を実施する必要があります。
メンタルヘルスのラインによるケアの研修内容には、主に以下の内容が含まれます。
・メンタルヘルスケアに関する企業の方針
・職場でメンタルヘルスケアを行う意義
・ストレスやメンタルヘルスケアに関する基礎知識
・管理者の役割、心の健康問題に対する正しい態度
・職場環境等の評価、改善の方法
・従業員からの相談対応(話の聴き方、情報提供・助言の方法)
・メンタルヘルス不全によって休職した者の職場復帰支援方法
・企業内産業保健スタッフとの連携方法
・外部の様々な機関や専門家との連携方法
・セルフケアの方法
・企業内での相談先、外部の様々な機関や専門家などの情報
・労働者の個人情報の保護
働く人のストレスの原因は60%以上が「職場の人間関係」との厚生労働省の調査にもあるとおり、職場での人間関係が円満に維持されているかどうかなども常に把握するよう努めなければなりません。
部下がストレスをためていなか、またそのストレスにきちんと対処しているかどうかを見極め、心身ともに健康で、仕事が円滑になされるよう管理・指導すること、心身の健康に配慮することが管理者には求められます。
★ストレス診断でメンタルヘルス対策
http://www.sming.jp/250/25050/
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- その他 企業におけるメンタルヘルスのポイント ラインケア
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投稿日:2010/03/13
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