12月4日 産経ニュース
長妻昭厚生労働相ら厚労政務三役は3日、来年度の診療報酬の改定率について、財務省に対し総額で0・4%程度の引き上げを求める方針を固めた。
すでに「薬価部分」の引き下げで約1・4%分の財源を確保しており、医療費以外の財源投入で医師の技術料にあたる「本体部分」の約1・8%引き上げを目指す。
7日にも三役で最終調整し、次期診療報酬改定の基本方針とともに財務省へ要求する改定率を公表する。
同省は診療報酬全体で3%の引き下げを求めており、厚労省として具体的根拠を示し対抗する狙いがある。
厚労省は医師不足の深刻な産科や救急といった勤務医対策を中心に、本体部分で約6500億円の財源が必要と試算。
このうち「薬価部分」引き下げで約5000億円を手当てできたため残り約1500億円(うち国庫負担は約400億円)を新たな財源投入で賄う必要があるとしている。
診療報酬全体の引き上げで国民健康保険や全国健康保険協会(協会けんぽ)、健保組合は負担増となる。
厚労省は、協会けんぽについて財務省に国庫負担増を求め、健保組合と共済組合には後期高齢者医療制度への支援金の国庫負担分を肩代わりしてもらう方針だ。
(以上、記事より)
診療報酬の引き上げにより健康保険料率アップが見込まれています。
多くの中小企業が加入している協会けんぽでは、財政状況が改善されない中、昨年秋以降の急激な経済危機による保険料収入の落ち込みにプラスし、新型インフルエンザ対策に対する医療費支出が増えており、一層の財政状況悪化となっています。
そこで協会けんぽでは、来年度の健康保険料率アップを検討しており、全国平均で数パーセント引き上げともされているようです。
ここにきて診療報酬の引き上げで、さらに健康保険料率への影響が出てくるとすれば、従業員+企業の保険料負担も大きくなります。
7日にも公表されるとしている健康保険料率の改定率と合わせ、協会けんぽの動向も気になるところです。
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投稿日:2009/12/04
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