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年金・保険 国民年金、加入の証拠なくても2年以内は救済

11月12日 読売オンライン
年金記録問題で長妻厚生労働相が設置した「年金記録回復委員会」(委員長・磯村元史函館大客員教授)の作業部会がまとめた、被害者救済の基準緩和案の全容が12日明らかになった。

保険料納付記録が残っていない「消えた年金」については、国民年金加入期間の空白が1年以内である場合や、2年以内で他に未納期間がない場合には、証拠がなくても納付したと認める。
長妻厚労相は近く正式決定し、年明けにも実施したい考えだ。

「消えた年金」の被害者が領収書などを持っていない場合、原則として総務省の年金記録確認第三者委員会に申し立て、支給の認定を受ける必要がある。
だが認定される割合は約4割にとどまる上に、支給までに1年近くかかる例が多い。

今回の案は現行基準を大幅に緩和する内容。救済対象を広げ、迅速化するのが狙いだ。

国民年金については、これまで空白期間が1年以内で、他に未納期間がなく、同時期に配偶者が保険料をきちんと納付している場合などに限定して、社会保険事務所の窓口で記録を訂正できた。
新たな基準案では、
〈1〉空白期間が1年以内なら、未納期間があっても、納付したと認め
〈2〉1年超2年以内の場合でも、ほかに未納期間がなければ、配偶者が納付していたかどうかを問わない
ことにした。

さらに、空白期間が2年超3年以内のケースについても、配偶者または同居の親族が納付していた場合は認める方向で検討する。

一方、厚生年金には1985年改正で原則廃止されるまで、短期間加入して結婚退職する女性などを対象に、払った保険料を払い戻す「脱退手当金」の制度があった。だが、受給した記録が残っているのに、本人に記憶がないケースが多い。

基準案では、結婚で姓が変わって3年以上たってから、旧姓による受給申請を受け付けているなどの場合には、会社が勝手に手続きをして横領した可能性もあるとして、年金額を訂正することが盛り込まれた。

厚生年金の記録改ざん問題では、社保庁が「改ざんの疑いが強い」とする69,000件の記録について、元従業員の訂正申し立てを証拠がなくても認める。

長妻厚労相は、法改正の必要がない今回の基準緩和案を先行実施した上で法改正が必要な救済策の検討を本格化させる考えだ。
(以上、記事より)

元々は社会保険庁の管理問題が原因だったものですが、具体的な対策が出された事で国民年金に限っては救済される見通しとなったようです。

これで少しでも、保険料未納につながるような年金制度に対する不信感が消えてくれ、年金制度の運用が適切な方向に向かってくれるとよいのですが。。。

納付保険料と支給年金額とのバランスなども、もっと真剣に議論・試算をしてもらい、若者が年金に対する考え方を変えてくれるような制度にしていかないと、近い時期の年金制度自体が根本的に揺らいでくると思えてなりません。

投稿日:2009/11/13
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