労務行政研究所が緊急アンケートとして実施した、新型インフルエンザに対する企業の対策状況を発表しました。
1.生活必需品や感染予防のための保護具(マスクなど)の備蓄状況
4社に3社が何らかの備蓄を実施。
「マスクなどの保護具」はほぼ100%、「消毒用アルコール性手指消毒剤」も85%が備蓄。
「タミフル、リレンザ(抗インフルエンザウイルス薬)」は全体で12%、大企業では27%が備蓄。
2.流行時の感染予防策の義務づけ
上位三つは、「出社時や外出先から帰社時の手洗い(アルコール消毒を含む)」「通勤・外出時のマスクの着用」「海外出張の自粛・回数抑制」
3.従業員に感染が確認され、本人を自宅待機とした場合の賃金等の取り扱い
「賃金を通常どおり支払う(欠勤しても控除がない)」が33%だが、「賃金や休業手当等は支払わない」も22%。
4.同居家族に感染が確認された場合の従業員の自宅待機
「保健所から外出の自粛要請が出された場合は、自宅待機とする」が43%で最多だが、「保健所の判断を待たず、原則として自宅待機とする」も34%あり、大企業では41%に上る。
(以上、リリース情報より)
詳細は労政時報を確認いただくとして、
最近は企業を訪問すると受付・入口に手指消毒剤を置いている企業が増えました。
が、強制的に使用させられるケースはまだ少なく、訪問した方の自主性に任せているのが多いようです。
実際に相談が増えているのは、休業時や自宅待機時の賃金取り扱いについて。
企業が休業補償をしなければいけないケースについての確認が圧倒的です。
当ブログで以前お伝えしていますが、
労働基準法での休業手当の支給義務に該当するのは「罹っている疑いがあるため企業が自主的な判断で休業させる場合」のみとなり、「実際に罹った場合」や「罹患が疑わしく医療機関の受診による休業」は休業手当の支給は必要ありません。
他にも、会社都合での出張時の取り扱いなど、これから感染が増える季節に向けての対策が本格的に必要とされてきました。
人事・労務の玉手箱blog記事より
8/14 新型インフル想定の事業継続プラン、「具体策ない」中小企業が半数超
http://blog.livedoor.jp/nari_sr/archives/51307094.html
7/2 6/26から要件が緩和された雇用調整助成金
http://blog.livedoor.jp/nari_sr/archives/51287361.html
6/22 新型インフルでの企業損失は親の欠勤で2,011億円
http://blog.livedoor.jp/nari_sr/archives/51284542.html
5/21 新型インフルエンザ対策で従業員への特別休暇付与などを要請
http://blog.livedoor.jp/nari_sr/archives/51273560.html
1/13 鳥インフルエンザへの対策は?
http://blog.livedoor.jp/nari_sr/archives/51224316.html
事業者・職場における新型インフルエンザ対策ガイドラインより(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/09-11.pdf
人事・労務の知恵袋
- 人事・労務 企業での新型インフルエンザ対策の実態
-
投稿日:2009/09/14
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