人事・労務の知恵袋

ワンポイントQ&A 退職予定者の健康診断

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【今回のポイント】

  1. 退職予定者は受診不要との定めはない
  2. 退職日までの年次有給休暇の利用がある場合は本人と協議
  3. 退職予定者だからといって健診費用を負担させてはいけない

毎年4月は、定期健康診断を行い企業が多い時期。

一方で、これから自己都合退職が決まっている社員にも健康診断を受けさせる必要があるのでしょうか?

定期健康診断の実施義務は、法律に基づき会社にありますが、近く退職予定の労働者に関し実施しなくても構わないという定めは特にありません。(労働安全衛生規則第44条)

健康診断実施の趣旨に照らせば、年1回の受診による各労働者の健康状況の把握及び健康管理の推進といったより広汎な側面もある事から、実施日において在籍している労働者には原則受診させるべきといえます。

退職予定者の場合、年次有給休暇を退職日までに取得する事も多く、これを時季変更権まで行使して受診をさせるべきかとなると、そこは本人と協議の上、受診の有無を検討するのも一考です。

なお、定期健康診断は法令の義務規定に基く健康診断ですので、退職予定者との個人事情により労働者へ健診費用を請求をすることはできません。

 

上記内容に関連する「社員も安心、会社も納得の就業規則」ページもご覧ください。
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投稿日:2012/04/19
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