先日、内閣府から公表された「男女共同参画白書 平成26年版」に、男女の就業の現状に関する調査結果が掲載されています。
これによると、女性は柔軟な働き方を求めて、非正規雇用(パート・アルバイト)での就業を選択している事が伺えます。
白書によると、非正規雇用を選択した理由として、男性は「正規の職員・従業員の仕事がないから」(30.6%)が最も多く挙げられている一方、女性は「家計の補助・学費等を得たいから」(26.8%)が最も多く、「正規の職員・従業員の仕事がないから」は13.3%で4番目となっています。
女性を年齢階級別に見た場合「都合のよい時間に働ける」や「家計の補助・学資等を得たい」が第1位となっており、「正社員として働ける会社がなかった」ことは全般として理由の上位に挙げられていません。
女性が柔軟な働き方といった非正規の職員・従業員の利点に注目している割合が高いのに対して、男性は正規の職員・従業員を標準的な雇用形態として捉える傾向があります。
男性の場合、一家の生計を守らなければならない点からみても、正規雇用を標準的な雇用形態とするのは当然でしょう。
非正規雇用に対する差別的な取り扱いを制限し、より正規雇用に近い形に保護しようとしていますが、以前よりお伝えしている通り、必ずしも正規雇用されないからパート・アルバイトでの就業をしているとは限らず、それぞれの就業スタイルを選択しているケースも決して少なくないという点を行政は理解をして欲しい。
単に雇用する側の企業に負担を求めるのではなく、多様な働き方ができるというところでの、それぞれの雇用を守るための施策を検討して欲しいものです。
男女共同参画白書 H26年版
http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h26/zentai/index.html