国交省の資料によると、「在宅型テレワーカー」が2014年は前年より170万人減の推計550万人でした。
労働者全体に占める占める割合は前年比2.6ポイント減の8.5%に留まっています。
東日本大震災以降、オフィス分散を検討する企業が試験的に導入し、2012年は930万人まで急増しましたが、結局は定着しなかったと推測されます。
実際に相談があった例でも、労務管理の問題や情報セキュリティの点から、積極的に導入とはいかない企業が多くありました。
具体的には、労働時間の把握が難しい、業務の進捗が分かりにくい、コミュニケーションが取りにくくなる、情報の持ち出し・管理がずさんになることを避けたい、といったところです。
実際に制度を導入されているところでは、在宅勤務中はチャットなど、その場ですぐに連絡が取れるSNSツールを常時接続するなどし、就業状況を確認できるようにしています。
また終日在宅勤務の日数を制限し、出勤する日と在宅勤務する日を混在する形で運用しているところもありますが、制度を設け、しっかり運用までされている企業は少数です。
政府は週1日以上の終日在宅勤務をする人の割合を2020年までに10%にする目標を掲げています。
現在3.9%という状況からは、企業の実態をよく理解した法整備や導入支援が求められています。
参考)平成26年度テレワーク人口実態調査
http://www.mlit.go.jp/common/001084303.pdf