厚生労働省は昨年5月に、長時間労働を防ぐために行政指導の段階で企業名を公表する基準を決定しました。
この都道府県労働局長による指導・公表の対象は次の①及び②のいずれにも当てはまるという基準です。
①「社会的に影響力の大きい企業」
②「違法な長時間労働」が「相当数の労働者」に認められ、このような実態が「一定期間内に複数の事業上で繰り返されている」こと。
この基準に基づき、厚生労働省千葉労働局は行政指導の段階で企業名を初公表しました。
社名を公表された企業は、社長をトップとするプロジェクトチームを発足し、外部専門家による助言を受けながら労働時間管理の徹底、業務量平準化への取り組み、業務効率化の推進などに重点を置いた取り組みを開始したとしています。
一方で、厚生労働省は昨年6月、労働者の安全と健康を確保するために積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善している企業を安全衛生優良企業と認定し、公表する制度を設けました。
基準を満たした企業は、3年間の認定を受けることができ、認定マーク使用による採用力の強化など様々なメリットがあります。
現在、基準を満たし認定を受けた企業は20社程度ですが、この度の「ブラック企業の初公表」によって、認定を目指す企業はますます増えていくと思います。
参考)違法な長時間労働を複数の事業場で行っていた企業に対し千葉労働局長が是正指導をしました
http://chiba-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/chiba-roudoukyoku/houdou/20160519.pdf
過重労働対策一層の強化
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000085324.pdf
上記内容に関連する「ホワイトマークについて(安全衛生優良企業公表制度について)」ページもご覧ください。
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