社員のヒアリングを実施していると、入社後に「教育指導がしっかりしていなく苦労した」「わからなかったら質問してと、言われても何を聞いたらいいのかもわからない」といった意見を良く耳にします。
中小企業の場合、教育制度がしっかりしていないことや、マニュアルや業務フローがない、といったことはよくあります。
同業界で経験ある中途入社の社員も、社内ルールや業務フローまでは会社ごとに異なることが多々あり、転職したばかりのときは、慣れない業務の仕方に戸惑った、という声も良く聞きます。
教育やマニュアルがないと、出来ないことやわからないことが多く、失敗してしまったことや上司に怒られたことによって、壁にぶつかることがあります。
壁にぶつかった時は、一人で抱え込まずに周りの先輩や上司に相談する、とにかく上司の仕事の仕方を真似する、とにかく行動してみる、などが解決方法として効果的です。
また、何のために仕事をするか、何のために入社をしたのか、初心に戻り、入社当時の決意表明や志望動機を改めて思い出すことも効果的です。
せっかく入社した社員が壁にぶつかり、自分自身で乗り越えれない場合は、離職にいたるケースもありますので、上司や同僚からフィードバックなどを通して「承認」することも重要になります。「承認」することによって、相手の自己肯定感や自己効力感を高めることによって信頼関係を構築しやすくなります。
グーグル社の研究によると、「あなたを信頼できますか?」と「あなたを尊重できますか?」という2つの質問に「イエス」と答えられるかどうかで決まる、職場の「心理的安全性」が高くないと、個々のメンバーがうまく力を発揮できない、ということがわかっています。
マニュアルや業務フローを用意することも大事ですが、作成には時間を要すものです。
壁にぶつかっている社員がいたら、まずはその人を承認し、信頼関係を構築することから始めてはいかがでしょうか。
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