人事・労務の知恵袋

人事・労務 やらされ感のある仕事をやりがいのある仕事に見直す方法

【執筆者】社会保険労務士法人スマイング コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢

社員が、与えられた仕事の範囲や他者との関わり方を、主体的に変えていく手法として、「ジョブ・クラフティング」が注目されています。

ジョブ・クラフティングとは、社員一人ひとりが、仕事に対する認知・役割や行動を自ら主体的に修正していくことで、退屈な作業や「やらされ感」のある業務から、持っている能力を活かして、自ら仕事をつくり変え、やりがいのあるものへ変容させる手法のため、社員の自律的な働き方を促し、生産性を高めるイキイキとした職場づくりに効果的です。

ジョブ・クラフティングを行うのは、「タスク」「人間関係」「認知(役割)」の3つの要素になりますが、ポイントとしては、まず仕事に対する役割を見直すことによって、タスクと人間関係の見直しを行いやすくなります。
東京ディズニーランドのカストーディアルキャストの例を挙げると、清掃係からゲストをもてなすキャストと「役割」を見直すことで、ゲストをもてなす等の「人間関係」と、清掃以外にも写真撮影や道案内、絵を描く等のさまざまな「タスク」の見直しを行います。

ジョブ・クラフティングを実践していくためには、3つのポイントがあります。
①自分の役割を柔軟に見直す
職場の慣習や前例にとらわれず、より楽しく取り組めるように仕事の内容をすすんでアレンジすることを考え、自分の強みや関心を取り込みながら、主体的かつ柔軟に自分の役割を見直す
②日々できる、些細なことから始める
「普段話さない上司に少し話をして感触を探る」「仕事をする際に現場の人の声を少し聞いてみる」「この業務に詳しい人から情報収集してみる」など、小さなことの積み重ねから始めてみる
③時間軸を伸ばして考えてみる
目先の業務にとらわれず、10年後の自分の部署はどうなっているべきか、自分は10年後にどうなっていたいか、という視点で距離を置いて考える

やらされ感のある仕事からストレスを感じるのか、より多くのやりがいや充足感を得て仕事をするのか、では大きく異なります。何ために役割を見直すのか、社員と会社が共有した上で取り組むことが重要です。

社員がイキイキとする職場にづくりセミナー
https://www.nari-sr.net/media/seminar/20160412

投稿日:2018/01/05
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