東京商工リサーチの2018年度の賃上げ見通しと労働環境の改善について調査した結果によれば賃上げへの取り組みは中小企業、労働環境の改善には大企業の方が積極的であることが分かりました。
調査によると、2018年度に賃上げを予定している企業は、大企業は約90%、中小企業は約86%。全体では約86%、ベースアップを予定しているのは大企業が約32%、中小企業が約34%でした。
ベースアップ幅(月額)については、「5000円以上」という大企業が約25%、中小企業では約39%、中央値をみても大企業は2500円、中小企業は3000円と中小企業のベースアップ額が高いことがわかりました。
賃上げ実施の理由については、約66%の大企業、約76%の中小企業が「社員引き留め」のためと回答しており、大企業・中小企業ともに「人材確保」が課題になっており、特に中小では大きな問題になっていることがわかります。
労働環境の改善では、「育児や介護休業の取得促進」をすると答えたのは大企業が約20%だったのに対し、中小企業は約13%となり、人手不足感が強い中小企業では業務の振り分けが難しく、労働環境改善への取り組みが遅れているようです。
働き方改革に伴い、多くの中小企業が就業規則やルールの見直しにより長時間労働の抑制などに取り組み始めていると言われていますが、人材確保のために賃上げも検討していることが伺えます。
人材確保のために、就業規則や働き方のルールと併せて人事評価制度を検討されてはいかがでしょうか。
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