エン・ジャパン社の調べにより、一度退職した社員を再雇用したことがある企業は72%に上ることが分かりました。
出戻り社員とは、転職などで会社を辞めて出ていった後、再び元の会社に戻ってきて働く社員のことを言い、会社が合わずに辞めた社員もいれば、会社が好きだったにも関わらず止む終えぬ事情があって辞めた社員もいます。
出戻し社員を再雇用した理由は、「即戦力を求めていたから」、「人柄を知っており安心だから」、「本人の強い意向があった」とうなどの声が多く挙げられています。
また、「中途採用が難しいため」「採用・教育コストを抑えるため」との意見もあり、出戻りは採用の負担軽減や経費削減にも一役買っているようです。
復帰後の評価については、「とても良い」「まあまあ良い」が約90%、「あまり良くない」「とても悪い」が約10%と不評なケースもありました。
好評だった企業は「他社を経験したことで自信の弱点を見つけ、自ら律しながら業務に当たっている」「在職時よりもマネジメントの面でスキルアップしていた」と、転職した経験をプラスに変えているとの意見が出ていますが、不評だった企業からは「もともと在職中の評価が低く、引き継ぎもなく逃げるように退職した。経営層の意向で受け入れ、波風を立てながらも戻ってきたが、結局半年ほどでまた辞めてしまった」と厳しい声が出ており、出戻っても馴染めずに、再度退職する人もいるようです。
今後、出戻り社員を雇用する予定があるかを聞いたところ、「自社に必要な能力があれば再雇用したい」が約70%、「積極的に再雇用したい」「在籍する社員が許せば再雇用したい」が13%、「今後も再雇用する予定はない」は5%という結果になっています。
出戻り社員の採用を積極的に進める場合は、出戻りの理由を把握し、退職後の経験やスキル向上を最大限に評価し、退職前の給与や役職などの待遇維持することや、一定期間であれば復帰できる制度を作るなど、入社の条件や待遇に関するルールを就業規則等に明記する事や既存社員への周知を行うことが重要です。
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