政府は「人づくり革命」を掲げ、学び直しの環境整備を進めています。
2019年度から看護師や介護福祉士など専門職の資格取得をめざす社会人への学費助成の期間を1年延ばし最大4年にし、雇用保険料を原則3年以上納めた人が対象で年齢制限はなく、働きながら学ぶ社会人の需要に対応し、4年の定時制講座にも適用できるようにする予定です。
専門学校など短期高等教育機関への入学者のうち25歳以上が占める割合は4.7%と諸外国に比べて低く、大学などの高等教育機関の入学者では2.5%とOECD平均の16.6%を大きく下回り、学び直しにかかる費用の負担や、学習に充てるための休暇制度の整備が急務になっています。
政府は専門実践教育訓練制度に加え、社会人向けの語学やパソコン技能の習得など幅広い講座を対象とする「一般教育訓練給付制度」も設けており、現在の学費などの助成率2割から2019年度には4割に引き上げる方針です。
国が指定した教育機関の講座を受けると、経費の5割を半年に1回支給し、年間の上限は40万円、資格の取得などに結びつけば経費の2割(年間上限16万円)を追加支給し、3年分では最大で168万円を支給しており、4年分の支給上限は今後詰めていく予定です。
2019年度から始まる新たな高等教育機関「専門職大学」や「専門職短期大学」での学び直しについても助成する予定であり、制度を利用したい人は受講1カ月前までにキャリアコンサルタントの助言を受けジョブカードを作成し、国が指定する講座にまず自分で学費を納め、ハローワークで給付申請手続きをすれば費用の一部が戻ってくるというものです。
また、組織を活性化するうえで多様性のある経営が求められるやめ、スキルアップ支援も拡充し、1社にこだわらない多様なキャリア形成や転職の際の能力底上げにつながる支援制度も拡充や社会人の学び直し(リカレント教育)の選択肢も充実させる予定です。
サバティカル休暇制度という所定の勤続年数に達したり、優秀な成果を収めたりした社員に、数カ月~1年程度の長期休暇を与え、休暇明けには同じポジションに復帰できるという制度も注目を集めています。
平成30年度の助成金も、教育関連や休暇取得に活用できる助成金があります。
平成30年雇用関係助成金のご案内
https://www.nari-sr.net/media/seminar/20170523