ウォール・ストリート・ジャーナル社によれば、新たな応募者を引き付け、退屈な企業イメージを刷新するために、目新しい仕事の肩書を追加するアメリカ企業が増加し注目を集めています。
10年ほど前からIT企業の中では、「チーフ・インスピレーション・オフィサー」や「チーフ・ロックスター」といった肩書は存在していたが、では「ロックスター」や「ニンジャ」が仕事の肩書として一般的になりつつあります。
企業は「アソシエイト」といった肩書を廃止する一方で、若い社員にアピールする1つの手段として「エバンジェリスト」といった肩書を導入したりしています。
ある金融サービス会社では、「データアナリスト」の肩書を「データラングラー(データの世話をする人という意味)」に変更したことによって若い応募者に対し、「古くて偏屈」ではなく、リスクを恐れない、イノベーティブな企業であることをアピールできているようです。
ビジネス誌のファストカンパニー者の研究よれば、仕事の肩書を変えることで、会社における自身の役割の見直しにつながることがわかりました。
また、ペンシルベニア大学のボランティア団体での研究によれば、新たな肩書を得た従業員の85%が、肩書が変わったことで気持ちの部分でプラスになったことが分かっています。
フィラデルフィアのある靴磨きのチェーン店が、スタッフを「シャイン・アーティスト」と呼ぶようになったとことに対する研究によると、そうすることで社員は自らの仕事を味気ない労働ではなく、インタラクティブかつクリエイティブな仕事だと認識し、セルフイメージを向上させることに役立っています。
日本企業は、係長、課長や主任といった役職名が多いのではないでしょうか。
取引先としては、どの人が上席にあたるのか困惑する可能性はありますが、肩書を変えるだけで、採用力の向上や、役割見直しによって社員のモチベーションが上がるのであれば、導入してみるのも一考かもしれません。
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