マイナビ社は、中途採用業務を行う人事担当者を対象にした調査結果をまとめた「働き方、副業・兼業に関するレポート(2020年)」を発表しました。
調査によれば、現在、副業・兼業を認めている企業は49.6%となり、将来的に認めたり拡充したりする予定の企業は57.0%になります。
業種別にみると、現在副業・兼業を認めている割合が最も高いのが「医療・福祉・介護」で57.2%だった。「サービス・レジャー」(56.2%)、「IT・通信・インターネット」(55.6%)と続いています。
副業・兼業に対する印象は、認可企業と非認可企業で大きく分かれており、副業を認めている企業は「社員の収入を補填できる」(35.6%)が最も多く、「社員の労働時間が過剰になり本業に影響が出る可能性がある」などといったネガティブな印象も上位に入ったが、「社員のスキルアップにつながる」「社員のモチベーションを維持できる」「社員の人脈拡大につながる」といったポジティブな印象も多くなります。
副業を認めていない企業では、「社員の労働時間が過剰になり本業に影響が出る可能性がある」(53.3%)が最も多く、他にも「社員が転職してしまう可能性がある」「会社情報が流出してしまう可能性がある」などといったネガティブなイメージが挙げられています。
副業・兼業を導入した理由は、「社員の収入を補填するため」(43.4%)が最も多く、「社員のモチベーションを上げるため」(37.5%)、「社員にスキルアップしてもらうため」(33.8%)、「優秀な人材を確保するため」(28.0%)、「新たな知見や人脈を獲得するため」(26.1%)という理由も多くなります。
副業・兼業を認めている企業は、中途採用の内定者に対して「質・量ともに満足」とする回答の割合が、認めていない企業よりも4.7ポイント高く、マイナビ社は「求職者の6割以上が『副業可能』の求人に対して応募意欲が上がるという結果も出ており、副業可能な企業には優秀な人材が集まりやすく、結果的に企業の採用満足度も高まると考えられる」と分析しています。
副業・兼業を認めている企業は、改めて採用面で活用してもいいかもしれません。
テレワークにも欠かせない人事評価の仕組みづくり