厚生労働省が30日発表した就労条件総合調査によると、企業で働く人が2019年に取った年次有給休暇の平均日数は前年比0.7日増の1人当たり10.1日と過去最多を更新しています。
また、付与された日数に対する平均取得率も3.9ポイント増加し、56.3%と過去最高となっており、昨年4月に改正された労働基準法の施行で始まった年次有給休暇の5日間の時期指定の義務付けが後押ししています。
政府は2020年までに平均取得率を70%にする目標を掲げているが、達成は厳しい状況となり、同省の担当者は「働き方改革の相談などを通じて、企業に取得を呼びかけたい」と述べています。
エクスペディア社による、世界19ヵ国の国際比較調査では、日本人は世界で一番「複数回の短い休暇」を取得する人の割合が高く、休暇を取るうえで理想的なスパンを聞いたところ、日本人の半数以上が「毎月」取りたいと考えている割合も世界で最も高く、日本人は長期休暇よりも、短い休暇を頻繁に取得する傾向にあるようです。
5日間の時期指定義務の取得が思うように進んでいない企業が、年次有給休暇の取得を促進するには「短い休暇を複数回」取得できるような仕組み作りがポイントになるかもしれません。
テレワークにも欠かせない人事評価の仕組みづくり