マイナビ社は、「ワーキングマザーの働きやすさに関する意識調査」を発表しており、令和4年4月1日から段階的に施行された改正育児・介護休業法に関連し、男性育休についてワーキングマザーの想いが明らかになりました。
夫が育休を取ったことがない人のうち、出産直後(8週間以内)に、夫が育休を取れたとしたら取ってほしかったと回答したワーキングマザーは63.6%となり、出産後8週間以降についても、57.6%が育休を取ってほしかったと回答しておりました。
夫の育休取得に対する不安を聞くと、「収入減少」(72.1%)が最も多く、順に「夫のキャリアへの影響(49.8%)」「夫の職場での人間関係悪化(36.1%)」となり、育休を取らなくて良かった理由でも、「出世や昇進に響くのでは」といった会社の男性育休への理解度の低さや、将来的な給料への影響を懸念する声が挙げられています。
夫の育休(出産後8週間以内)に期待することは、多い順に「育児分担」(82.9%)、「家事分担」(75.3%)、「自身の身体の回復・睡眠時間の確保」(66.5%)となり、出産後8週間以降では「保活(保育園探しや申込準備)・入園準備の協力」(21.4%)、「自身の職場復帰がスムーズになること」(14.0%)という回答が増加しており、仕事復帰において、夫が協力することの必要性を感じていることがわかります。
理想の育休取得パターンについては、「妻が主に取得し夫も必要に応じて」(78.1%)が最も多く、理由としては、「夫のほうが収入が高い」「昇進にかかわるから」「夫一人では子供の面倒を見られない」などの意見が多く挙げられており、「夫と妻が同じくらい」(19.3%)と回答した人の理由は「自分も仕事の責任を果たしたい」「妻は妊娠期にも休んでいる。せめて生んだ後の休みは同じくらいにしたい」「職場復帰後の負担が偏らずに済む」などで、キャリアも子育ての分担も対等にしたいという意識がうかがえます。
令和4年10月に、「産後パパ育休(出生時育児休業)」が創設されます。この改正により、妻の産前産後休業(出産後8週)の期間内に、夫は休業開始予定の2週間前までに事業主に申し出る事によって、通算28日(2回分割)まで休業することができます。
また、令和4年4月には、本人または配偶者の妊娠・出産の申出をした労働者に対して、育児休業・産後パパ育休(令和4年10月以降)に関する制度などを個別に周知し、取得意向を確認することが義務になっております。
職場での意識変革のために、管理職向けに育児休業についての研修を実施する企業も耳にするようになりました。令和4年度の育児休業法の改正により、ワーキングマザーの環境は大きく変わることが期待されます。
また、企業の方針により育児介護休業に関する労使協定の締結や、育児介護休業規程の変更も必要になります。
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