アスマーク社の調査により、直近6カ月以内にパワハラ被害を経験した人のうち44%が「何もしなかった」という結果が明らかになりました。
パワハラを受けた後の対応では、「何もしなかった」が最も多かったが、次に多い順には「上司、先輩に相談した」(22%)が最も多く、順に「行為者に抗議した」(15%)、「相談・通報窓口相談」は10%になります。
何もしなかった理由を聞くと、「無駄・解決不能」(50%)が最も多く、順に「不利益不安」(37%)、「我慢すればよい」(33%)、「行為者刺激不安」(23%)、「相談するほどではない」(13%)、「相談相手・窓口不明」(12%)と続いています。
パワハラ・セクハラ・マタハラのいずれかの被害を経験した後に相談・通報窓口に相談した人のうち、「適切な対策、再発防止措置が取られた」と感じている人は44%、「事実関係が迅速かつ正確に把握された」と感じる人は59%となっています。
改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)により、2022年4月から中小企業にもパワハラ対策の義務化が適用されました。改正法では窓口の設置などの体制の整備を、パワハラの相談や通報に対応するために事業主が必ず講じるべき措置として定めています。
上司と部下のコミュニケーションが少ない職場は、パワハラが起きやすいとされており、ハラスメントの防止には、コミュニケーションや組織風土の改善が効果的ですが、改善するには時間も要します。
パワハラ防止法も施行されていますが、まだ未対応でも、相談窓口の体制整備や、アンケートや研修の実施は、すぐにでも取り組むことができます。
研修プログラム>ハラスメント