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人事・労務 年次有給休暇に関する調査

【執筆者】社会保険労務士法人スマイング コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢

独立行政法人労働政策研究・研修機構は年次有給休暇について調査結果を発表しています。
企業調査での年次有給休暇の年5日の取得義務化についての理解度では、「内容を十分に理解している」(64.4%)が最も高く、次いで、「ある程度理解している」(31.1%)となっていましたが、労働者調査では、年次有給休暇の年5日の取得義務化の認知度について、「内容を含め知っている」(54.9%)が最も高く、次いで、「聞いたことがある」(29.5%)、「知らない」(14.3%)となっており、企業側と労働者側でギャップがあるようです。
労働者調査において、3年前と比べての年次有給休暇の取りやすさに対する認識では、「取りやすくなった」は52.1%と半数を占め、「取りやすくなった」者の取りやすくなった理由は、「年休の年5日の取得義務化の施行」(67.8%)が最も高く、次いで、「会社や上司などからの年休取得への積極的な働きかけ」(44.2%)、「自分で積極的に取得するよう心掛けた」(31.4%)、「仕事の内容、進め方の見直し(仕事の効率化等)」(23.2%)などが続いています。
また、年次有給休暇を取り残す理由では、「急な用事のために残しておく必要があるから」(74.1%)が最も高く、次いで、「病気のために残しておく必要があるから」(70.5%)、「休むと職場の他の人に迷惑になるから」(51.7%)、「休みの間仕事を引き継いでくれる人がいないから」(39.7%)、「仕事の量が多すぎて休んでいる余裕がないから」(38.5%)、「現在の休暇日数で十分だから」(28.2%)、「職場の周囲の人が取らないので年休を取りにくいから」(25.6%)などとなっています。
年次有給休暇の取得義務の施行は、取得に関する雰囲気が改善されているようです。勤怠管理システムなどの導入の普及に伴い、5日間の取得義務の未取得者に対してアラート出しもしやすくなっているように見受けられます。
ある調査では、日本人は長期的な休暇よりも短い休暇を複数回取得する人の割合が多いようです。夏季休暇や年末年始に合わせて取得するというよりは、祝日の少ない月に取得を推奨されるというのも一考かもしれません。
テレワークにも欠かせない人事評価の仕組みづくり

 

投稿日:2022/08/15
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