リクルート社は「兼業・副業に関する動向調査2022」について、副業実施者の特徴や副業の満足度別分析によって、副業実施につながるポイントを明らかにした追加分析を発表しています。
キャリアについてどのように考えているか、副業実施者と非実施者で比較すると、副業実施者のキャリア観をみると、副業非実施者と比べ自身のキャリアに対する関心が高い結果となっており、リクルート社によると、職場での対話を通し、自らのキャリアを明確にしていくというプロセスがキャリア自律を育み、その意向を考慮した業務の割り当てといった工夫が企業には求められているといいます。また、そういった取り組みが、個人のキャリアへの関心を高めることにつながると分析しています。
兼業・副業実施経験がある人に対して、兼業・副業の満足度を4項目(キャリア形成面・収入面・やりがい面・成長面)から「副業満足度」の指標を作成した結果、、満足群の割合は40.7%、不満群の割合は9.7%で、総じて副業実施経験がある人の満足度が高い結果となっています。
また、満足群の副業実施による効果をみると、最も多いのは「時間を意識しながらより効率よく仕事を進められるようになった」(37.4%)が最も多く、「本業からの収入に追加して副収入が得られた」(36.8%)、「新しい知識やスキルを獲得できた」(34.6%)となっており、さらに「従業員が兼業・副業を行って得た経験が自社の主たる業務に還元できているか」という問いでは、還元できていると感じている人事担当者が半数を超えています。
副業実施者は、本業への満足度やキャリアへの関心が高く、副業を行って得た経験が自社の主たる業務に還元できていると感じられる人事担当者も半数を超えているようです。副業を認めている求人は求職者の応募意欲が高いといった調査結果もありますので、副業をまだ解禁していない企業は本調査も併せて参考にされてもいいのかもしれません。
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