【今回のポイント】
1.パート・アルバイトでも要件を満たせば年次有給休暇は自動的に発生する
2.1週の所定労働時間が30時間以上だったり、1日の労働時間は短くても週5日働く場合は、正社員と同じ日数の年次有給休暇が付与される
パートやアルバイトのように、1週間の労働日数や1日の労働時間が少ない場合でも、要件を満たせば年次有給休暇(以下、年休)は当然に発生します。
ただし、労働日数や労働時間に比例して年休の付与日数が決まりますので、これを比例付与といいます。
年次有給休暇が付与されるには、次のどちらも満たしている必要があります。
1)入社した日から6か月間継続勤務していること
2)全労働日の8割以上出勤していること
この要件を満たしていて、さらに1週間の所定労働日数や労働時間によって年休の付与日数が変わってきます。
以下に整理します。
●正社員と同じに年休が付与される
1)1週の所定労働時間が30時間以上(労働日数問わず)
2)1週の所定労働日数が5日以上(労働時間問わず)
3)年間の所定労働日数が217日以上(1日の労働時間が短くても)
●労働日数・労働時間に応じて年休の日数を減らして付与される
1)1週の所定労働時間が30時間未満
2)1週の所定労働日数が週4日以下で、年間の所定労働日数が216日まで
つまり1週間の所定労働時間と、労働日数により年休の付与日数が決まってくるものとなります。
パート・アルバイトの場合、1週間に2日~3日程度しか働かないのに、年休を与えなければいけないのかとよく相談がありますが、労働日数が少なくても要件を満たしている以上は、年休を付与しなければいけません。
では年休をいつ取るのかとなると、これは本来の労働日に労働を免除するためのものですので、本来働く日に年休を請求するものとなります。
企業側からすると、毎日働いているわけではないのに年休を取るのかとなってしまうわけです。
とはいえ法律で定められていますので、これは守ってもらうしかありません。
法律で決まっている事だからと、パート・アルバイトに年休付与について伝えないままにしておくと、後日、トラブルの元となりかねません。
労働基準法では、労働条件を労働者に明示する事を義務づけており、休暇もこれに含まれますので、運用上の取り扱いでは注意が必要です。
年次有給休暇とは?
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyungyosei06.html
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人事・労務の知恵袋
- ワンポイントQ&A パート・アルバイトに年次有給休暇は必要?
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投稿日:2012/05/29
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