労務行政研究所(ジンジュール編集部)が人事労務担当者に対して行った調査結果が公表されています。

その中で、人事担当者に直面している人事の課題(複数回答)で、最も高かったのは「従業員のモチベーション向上」で49.8%でした。

以下、30%以上の割合を示した項目をみると、
「優秀な人材の確保・定着」47.8%
「従業員の能力開発・キャリア開発」36.9%
「従業員のメンタルヘルス対策」32.8%
「管理職層のマネジメント力の向上」32.5%
の順となっています。

モチベーション向上・人材確保と定着・能力開発は、人事・労務での課題としては永遠のテーマであり、その時々での人材に対する考え方により様々な対策を講じてきているものです。

注目されるのは「従業員のメンタルヘルス対策」が単独項目として課題とされている点です。

従来であれば、モチベーション向上や人材の定着の一環として考えられてきたものですが、昨今の労働環境では、うつ病などの精神疾患を発症するケースが増えており、これが原因で長期間の休職になるなど、各企業での就業環境やリソース配置にも影響が出ています。

一部の社員へ対応すれば良いという状況から、会社全体として対策を講じていく状況に移ってきたといいえるでしょう。

アンケート総評にもありましたが、いかに個々の力を十分に発揮してもらえるか、発揮してもらうための環境作りが必要か、発揮してもらえるような組織作りの必要性が問われているといえそうです。


ジンジュール白書:人事の課題の第1位は「従業員のモチベーション向上」
http://www.jinjour.jp/special/35509.html