日本経済新聞
情報通信各社が在宅勤務支援サービスの拡大に動く。
NTTグループは会社の電源が落ちても社内システムを利用できるサービスを始めたほか、日立製作所グループはUSB機器をパソコンに差し込めば会社のパソコンを遠隔操作できる機器の販売を増やす。
東日本大震災で従業員が出社できなくなるリスクが顕在化。
災害時でも一定の業務を続けるため在宅勤務の活用を検討する企業が増えていることに対応する。
長距離通信などを手がけるNTTコミュニケーションズは4月から、会社のパソコンの電源が切れていても自宅のパソコンからデータを利用できるサービスの本格販売を始めた。
ネット経由でソフトウエアなどを利用する「クラウドコンピューティング」を使う。
データセンターが会社のパソコンのデータを常に保管しているため、災害時に限らず必要に応じて自宅から会社のパソコンのデータを利用できる。
情報機器販売のNTTアイティ(横浜市)は自宅のパソコンのUSB端子に差し込むとネット経由で会社のパソコンを遠隔操作できるライター大の通信装置の販売を拡大する。
震災前の2倍のペースにあたる月間約100社の導入を見込む。
同様の機器を販売する日立製作所子会社の日立ソリューションズ(東京・品川、林雅博社 長)も2008年7月の発売からこれまで70社程度に販売してきたが、11年度は約130社への販売を見込む。
操作終了後に自宅のパソコンにデータが残らないなどセキュリティー対策も強化している。
NECはデータを集中管理するサーバーと、HDDなど記憶装置を持たないパソコンで構成したシステムを販売している。
企業などからの問い合わせが震災前の週1件程度から週数十件に増えたという。
日本テレワーク協会が上場企業を対象に08年度に実施した調査(有効回答145社)では在宅勤務などを実施している企業は約3割。
働き方の多様化を図る目的で導入されることが多い。在宅勤務支援を手掛けるライフネス(東京・渋谷)の奥村正明取締役は「災害を想定して導入を検討する企業が増えている」と話す。
在宅勤務支援機器のセキュリティー性能が向上したことも導入機運を後押ししている。
(以上、記事より)
今夏に予定されているともされる電力使用の規制に向けて、事業所に出社せず業務を行うことが可能な業種・職種での在宅勤務が増えていくと予想され、また現時点では社内業務と なっているものも、今後見直しされていくものも出てくると予想されます。
労務管理の点からすれば、在宅勤務時の勤務時間をどう管理するか、労災が発生した時の業務上・業務外の切り分け、情報漏えい対策などのルール化がポイントとなります。
今までの在宅勤務は、職種によるものや育児休業復帰後の利用など、様々な働き方に対応するためのものでしたが、今後はリスク対策に対応するものとしての導入が増え、勤務時間帯の変更や休日の入れ替えなどの就業形態の変更と合わせて対応していくでしょう。
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投稿日:2011/04/18
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