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2010年の全雇用者に占める労働組合員の割合(組織率)は、34年ぶりに上昇した前年と変わらず18.5%だったことが、厚生労働省の労働組合基礎調査でわかった。
雇用者数も組合員数も減少する中、パート労働者の組合員が増え続けている。
10年6月末現在の状況を調査した。
組合員数は、前年より2万4千人少ない1005万4千人。
組合数も329組合減の2万6367組合。
組合員数は2年ぶり、組合数は10年連続で減少した。
パート労働者の組合員は2万6千人増の72万6千人。
全組合員に占める割合は7.0%から7.3%に上昇し、いずれも調査項目となった90年以降で最高となった。
業種別では、卸売業・小売業が前年より2万8千人増えて117万6千人。このうちパートが3分の1を占めた。
一方、製造業は1万4千人減の273万9千人。
産業別労組では、流通系労組が多く加盟するUIゼンセン同盟が2万7千人増の105万8千人で最多。自治労は1万7千人減の84万6千人だった。
民間企業の規模別の組織率は、1千人以上で46.6%だったが、999~100人は14.2%、99人以下は1.1%にとどまった。
厚労省の担当者は「パートの増加などで組織率は維持したが、下げ止まったとは判断できない」としている。
(以上、記事より)
少子高齢化とされる現状では雇用者数の増加は見込めず、今後も減少傾向にありますが、今まで労働組合に加入する事がなかったパート労働者は、今後も加入員数としては増加傾向にあると思われます。
中小企業の労働者は、個人単位で加盟できるユニオン・合同労組へ加盟する傾向は今後も変わらず、加入数も増加していくでしょう。
企業からみれば、いつユニオンから団体交渉を申し込まれるかわからないといえます。
ユニオン・合同労組の多くは連合系・全労連系・全労協系の上部団体である労働組合に属していますので、各団体の特徴を事前に抑えておき、突然に団体交渉を申し入れられたときにあわてないようにしておくのも一考です。
とはいえ、紛争解決に貴重な時間とコストを取られないよう、日頃から労務対策を講じていくのが肝要です。