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裁判・判例 プログラマー過労自殺「困難な仕事でなかった」大阪地裁、労災請求を棄却

産経ニュース
平成14年に大阪府豊中市のプログラマー、北口裕章さん=当時(27)=が過労自殺で死亡したのは、達成困難なノルマを課せられたためとして、会社員の父、久雄さん(68)が国に労災認定を求めた行政訴訟の判決が24日、大阪地裁であった。
中村哲裁判長は「本人の能力からみて、特段困難ではなかった」として、原告の請求を棄却した。

原告側は「入社1年足らずで複雑なシステムを組まねばならないのに、先輩や上司からの指導がなかった」と主張したが、中村裁判長は「会社の支援体制に問題はあったといいがたい」と退けた。

判決によると、北口さんは13年10月に京都市内のコンピューター会社に入社。
翌14年6月3日未明、豊中市内の雑居ビル5階から飛び降り自殺した。
(以上、記事より)


詳細は判決内容を確認しなければ分かりませんが、本人の有する技術スキルと業務体制から過重労働ではないとの判断となったようです。

中途入社という事で一定程度の技術スキルはあったものの、与えらたれ業務量と開発工数に無理があり、担当した業務の開発体制や上長からの指導も不足していたことが、最悪の結果につながったものとの主張でしょう。

本人の保有するスキルで課せられた業務の達成度合いが適当であったかを図るには、同様のスキルを持っている者との比較が必要となると思われ、この点でも特出する程の差が生じなかったのでしょうか。

本人の能力より多少難しい課題を与えることも必要であり、これを達成する事がスキルアップにもつながるといえ、どこまで課題を課すべきなのかのさじ加減にマネジメントの難しさがあるといえます。


ITスキル標準
http://www.ipa.go.jp/jinzai/itss/download_V3_2008.html

ITスキル標準導入活用事例集2011
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投稿日:2011/08/25
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